会陰裂傷とは?予防法は会陰マッサージ、マタニティヨガと、会陰切開!?

2019/01/23 19:00
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この記事では会陰裂傷について、医師監修のもと解説します。会陰裂傷とは、分娩時にさまざまな理由で会陰組織が裂けてしまうことを言います。会陰裂傷について理解し、精神的な負担や不安も少しでも軽減させて出産に臨みたいですね。
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会陰裂傷とは、分娩時の腟と肛門の間の会陰と呼ばれる部分が裂けることを言います。裂傷が深いと大出血を起こしたり、直腸や肛門も裂けてしまうことがあります。今回は、会陰裂傷の原因や予防法、起こったときの処置の内容について解説します。

 

会陰裂傷とは

会陰裂傷とは、分娩時にさまざまな理由で会陰組織が裂けてしまうことを言います。若年、もしくは高年の初産婦に多く見られ、赤ちゃんが生まれた後、赤い色の出血が見られ、腟もしくは腟と肛門の間の会陰組織が裂けていることが確認されると会陰裂傷と診断されます。

 

治療法としては、裂けてしまった部分を縫い合わせる縫合術が行われますが、その損傷部分は深さにより1~4度に分類されます。会陰裂傷を予防するために、会陰切開が行われることがあります。

 

・第1度
最も程度が軽度なもので、会陰皮膚および腟粘膜にのみ裂傷が起こるものを言います。

 

・第2度
会陰の皮膚だけではなく、筋肉にまで裂傷が起こったものですが、肛門括約筋までは損傷されないものを言います。

 

・第3度
肛門括約筋、腟と直腸の間にある腟直腸中隔の一部にまで裂傷が及んだものを言います。

 

・第4度
肛門粘膜や直腸粘膜にも裂傷が起こったものを言います。

 

会陰裂傷の原因

会陰裂傷が起こる原因にはつぎのものがあります。

 

1.急速な分娩の進行

墜落分娩、吸引・鉗子分娩など急速に進行する分娩や子宮収縮剤を使った分娩、つまり、子宮口開大前の子宮頸管の急速な開大が起こった場合

 

2.会陰部の過度の伸展
巨大児、反屈位、回旋異常、胎位異常などにより、子宮口開大後の子宮頸管の過伸展つまり、子宮口の入り口が引き伸ばされるような場合

 

3.会陰組織の伸展力が不十分な場合
高年もしくは若年の初産婦、軟産道強靭、手術瘢痕などの場合。体質や特に年齢が高くになるにつれて、会陰の伸展力は低下するためにリスクとなります。

 

4.腟入口部が狭い場合

 

5.不十分な会陰保護
介助者が、胎児を娩出する際に行われる会陰の保護がうまく行われなかった場合

 

上記のいずれの場合においても裂傷が深くなると大量出血が起こることがあり、十分に注意する必要があります。

 

会陰裂傷の予防法

会陰裂傷は予防をすることで、裂傷することを避けられたり、裂傷を最小限に抑えることも可能です。

 

〇会陰裂傷の予防方法(出産前)

・会陰マッサージ
妊娠34週頃から、アーモンドオイルやココナッツオイルなど、植物由来のオイルを用いて、オイルをつけた指1~2本を腟に3~5cm挿入し、3時から9時の方向をマッサージをします。頻度としては、週に2~3回、5~10分間、お風呂上がりに行うと良いとされています。マッサージに使うオイルを布などに染み込ませ、オイル湿布をすると良いとも言われています。

 

・マタニティヨガ
マタニティヨガの中には腟や会陰部を引き締める運動もあり、力を入れたり抜いたりすることで、会陰部分のストレッチにもなるようです。

 

〇会陰裂傷の予防方法(出産時)

・予防的に会陰切開を行う
会陰裂傷は傷口がキザギザになり、縫合も困難で、ときには肛門括約筋の働きが不十分になるために便やガスが漏れることもあります。そのため、予防的に会陰切開をすることにより、会陰裂傷の程度が軽く済むこともあります。また会陰切開は人為的なものなのでキザギザに裂ける会陰裂傷よりは縫合も簡単で治癒も軽く済むのが特徴です。会陰切開をしたくないということだけにこだわらず必要なときには行うというスタンスが重要です。

 

会陰裂傷が起こったときの処置

会陰裂傷が起こった場合、損傷の深さが1度のものは自然治癒が可能ですが、それ以外の場合には手術による修復が必要となり、裂けた組織を縫い合わせることが必要となります。損傷の深さが3度以上のものは縫合と止血を確実に行っても感染などを起こしやすく、その場合には抗菌薬などを投与したのち、4~6カ月後に再手術が行われます。会陰裂傷後に特に気をつけるべきことは、排便などでいきむときに縫合部分に負担をなるべくかけないことです。そのため、薬などで便の柔らかさをコントロールする必要があります。水分もこまめに摂るように心がけましょう。


また傷の痛みが強いときには、授乳中も服用できる鎮痛剤ものもあるため、我慢せずに医師と相談して痛み止めを処方してもらいましょう。他にも傷口を清潔に保つことが必要となります。滅菌コットンなどでのふき取り、洗浄、ワセリンを塗ることで傷口を清潔に保つことが可能です。裂傷の縫合は吸収糸と呼ばれる溶ける糸での縫合が主なものであるため、抜糸の必要はありません。

 

まとめ

会陰裂傷は場合によっては、排便障害などの後遺症を残すことがありますが、会陰裂傷についてよく知り、予防法で対処することでその可能性を軽減できますし、会陰裂傷に至ってしまった場合には、どのような治療が行われるのか、またその進行状況などを知ることで不安も軽減できます。会陰裂傷について理解し、精神的な負担や不安も少しでも軽減させて出産に臨みたいですね。

 

 

◆関連動画 出産ドキュメンタリー

 

 

 

監修者

医師 太田 篤之 先生

産婦人科 | おおたレディースクリニック院長


順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。


経歴

■主な経歴

平成12年3月 順天堂大学医学部 卒業

平成12年5月 医師国家試験合格

平成12年5月 順天堂大学附属順天堂医院において臨床研修

平成13年10月 埼玉医科大学総合医療センター産婦人科移動

平成14年4月 埼玉医科大学総合医療センター産婦人科助手

平成14年10月 順天堂大学産婦人科学講座 助手

平成15年4月 順天堂大学大学院医学研究科 産婦人科学専攻課程入学

平成17年10月 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医

平成18年10月 越谷市立病院産婦人科勤務

平成19年3月 順天堂大学にて医学博士の学位授与

平成20年4月 順天堂大学附属順天堂医院産婦人科助教

平成21年10月 順天堂大学附属静岡病院勤務

平成22年1月 順天堂大学附属静岡病院総合周産期センター准教授

平成23年1月 順天堂大学産婦人科非常勤講師

平成24年8月 おおたレディースクリニック院長就



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