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助産師が教えます!「パンパンに張るまで待つ」はダメな理由とは?

この記事では、助産院ばぶばぶ・院長であり助産師のHISAKOさんが、おっぱいは張る前に飲ませたほうがいい理由について解説しています。

この記事の監修者
監修者プロファイル

助産師HISAKO
助産院ばぶばぶ院長

総合病院小児科・産婦人科・NICU病棟勤務を経て、地域での助産師活動・出張専門助産院を開業。2006年には来院ケアも可能な「助産院ばぶばぶ」をオープン。2020年に12人目を出産し、ママたちに元気と勇気をおすそ分けすべく母乳育児支援や講演活動、書籍出版など多岐にわたって活動中。
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張ってしまったおっぱい

 

こんにちは。助産院ばぶばぶ・院長のHISAKOです。張るおっぱい=いいおっぱい。そう思っている人はとても多いです。張れば張るほど順風満帆な完全母乳生活に近付いたと錯覚してしまいます。でも、実際はちょっと違います。

 

「おっぱいが張るまで待つ」はダメ?

思い込みの結果、「ふにゃふにゃおっぱいは吸われても空っぽだから無意味。ある程度の授乳間隔を空けると張ってくるので、直母は1回とばして育児用ミルクだけにして、おっぱいが張ってくるまで待つようにしています」とおっしゃる方もいます。


ほどほどに張るおっぱいなら問題ないとは思いますが、ガンガンに張るまで放置してからおこなう直母は、赤ちゃんにとっては「いばらの道」でしかありません。

 

張りすぎているおっぱいは赤ちゃんは飲みづらい

張りすぎているおっぱいは、乳輪・乳頭がむくんで硬くなっています。赤ちゃんは乳輪から深くくわえ込んで、舌を巻きつけ真空状態にして母乳を飲みますが、硬い乳輪はすべって深くくわえることができません。浅吸いになるので、赤ちゃんはうまく飲めず、やわらかいおっぱいのときのようにお口の中を真空にできないために隙間から余計な空気がたくさん入り込んできます。


おなかは空いているのに肝心の母乳は飲めず、空気を飲み込んで苦しくて、赤ちゃんはイライラして怒ってしまうかもしれません。

 

「適度に張ったらすぐおっぱい」が◎

また、浅吸いは乳頭に適切ではない圧がかかったり、ゆがめ飲みになるために、乳頭に傷ができてしまいます。
 

ひどいときは流血、水ぶくれ、そこをさらに吸われてどんどん悪化、とうとう炎症をきたして「乳口炎」になったり、乳房内に溜まりすぎた母乳が激流のようにお口の中に流れ込んでくるため、赤ちゃんはむせかえってしまうことも。

 

生まれたときに体重が軽めだった子、早産児、分娩所要時間が比較的長かった子、生理的黄疸が強めに出た子の場合にはスタミナがないため、硬いおっぱいを持て余してしまいます。硬い乳房の中は母乳生成のために過剰に集まった血液と溜まりすぎた母乳が総動員で満タン。ダブル攻撃を食らって、痛いのなんの!

 

 

パンパンになるまでおっぱいを放置してからの授乳は、おっぱいトラブルのリスクにつながります。適度に張ってきたら「もっと張ってから!」ではなく、一刻も早く直母をしてくださいね。

 

 

イラスト/imasaku

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