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1滴でもダメ!? 妊娠中のアルコール摂取について助産師が解説!

ベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は妊娠中のアルコール摂取に関する質問です。

お酒

 

「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は妊娠中のアルコール摂取に関する質問です。

 

Q.妊娠中のアルコールは1滴でもダメ!?

アルコールの摂取は極力控えているのですが、仕事の都合上どうしても断りきれない場面が出てきてしまいました。現在妊娠17週なんですが、やっぱり1滴でも良くないのでしょうか?

 

高塚あきこ助産師からの回答

赤ちゃんは、胎盤を通してさまざまな栄養や酸素をもらっています。もしご妊娠中に飲酒されますと、アルコールは胎盤を通過して、赤ちゃんはママが摂取したアルコールをそのまま摂取することになります。大人であれば、肝臓でアルコールを分解することができますが、赤ちゃんの場合には肝臓の機能が未熟ですので、アルコールが分解されるまでには長い時間がかかったり、発育に影響をもたらすと言われています。また、ママが飲酒をされると、胎児性アルコール症候群を引き起こす恐れがあるので、妊娠中のアルコール摂取は厳禁と言われます。


妊娠中期と言われる安定期以降であっても、アルコールを摂取すると赤ちゃんの発育不全や中枢神経系の異常が生じる危険性が高まると言われています。安定期に入っても、飲酒の危険性は変わりませんので、引き続き飲酒はしないようにした方がいいかと思いますよ。


お仕事上のお付き合いなどで、やむを得ない場合もあるのかもしれませんが、赤ちゃんが生まれてから、あのとき飲まなければよかったと後悔することのないように、また、職場の方にも十分なご理解をいただき、ご妊娠中のアルコールは控えるようにしてくださいね。


※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー

※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください

 

妊娠中の飲酒が赤ちゃんに与える影響

アルコール飲料から摂取されるアルコールのほとんどはエタノールです。妊娠中に飲酒すると、エタノールは分子が小さいので容易に胎盤を通過し、おなかの中の赤ちゃんに移行します。おなかの中の赤ちゃんの肝臓は未熟で、アルコールを分解する機能が低いため、さまざまな影響が生じるおそれがあります。

 

妊娠中、ママが習慣的に飲酒していると、「胎児性アルコール症候群(FAS:fetal alcohol syndrome)」の赤ちゃんが生まれる頻度が高まります。胎児性アルコール症候群の赤ちゃんは、①成長障害 ②精神遅滞 ③種々の奇形の3つの徴候がそろっている場合をいい、わが国の研究では、1~2万人に1人の頻度と考えられています。

 

胎児性アルコール症候群は、1日に、ビールでは中瓶約2.5本(1,250ml)、清酒では約2合(400ml)、ウイスキーではダブル約2.5杯(150ml)、ワインではグラス約4杯(500ml)以上を摂取することで発症の頻度が高まるといわれていますが、これよりも少ない量でも胎児性アルコール症候群を発症した例もあるため、どのくらいまでならアルコールを摂取してもよいということがいえないため、妊娠中の飲酒は控えた方がよいでしょう。

 

そして、赤ちゃんの奇形は妊娠初期、発達遅延や中枢神経系の機能不全は妊娠後期のアルコール摂取に関連があり、また、妊娠中のアルコール依存は、乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症リスクを増加させるという研究結果もあるようです。

 

ノンアルコール飲料や養命酒は飲んでもOK?

酒税法では、アルコール分が1度以上含まれているものを酒類と定義しているため、含有アルコール量が1%未満の飲み物はノンアルコール飲料として販売されています。つまり、「ノンアルコール」と銘打った飲料でも、アルコールがわずかに含まれているものもあるため、妊娠中は飲まないのがベストです。また、滋養強壮や栄養補給を目的とした薬用養命酒なども、アルコール分を含んでいるケースがあるため注意が必要です。

 

一方、料理に使用する料理酒やワインなどは、焼く、煮るなどの加熱中にアルコールが飛んでしまうようなお料理に使用する分には問題ありません。お料理に使用するアルコールは、普通に飲酒するときの量に比べて少量ですが、やはり使い過ぎには注意しましょう。


※参考:基礎知識(妊娠中)「妊娠中の飲酒の影響は?妊娠超初期でも影響がある?ノンアルコール飲料や養命酒なら大丈夫?」【著者:助産師 REIKO】

  • ベビーカレンダーは、妊娠や育児のお悩みを抱えたママさんの強い味方でありたいと思っています。自分だけではどうしても解決できなかったとき、不安で仕方がないときは本物の助産師や管理栄養士がリアルタイムでお悩みや質問にお答えする『助産師に相談』『管理栄養士に相談』の掲示板をぜひご活用ください!

 

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