赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、保育士の中田さんからメッセージです。
こんにちは、離乳食インストラクターの中田馨です。「離乳食を毎日手作りするのは大変そう。でも市販の離乳食を頻繁には使いたくない」と思っているママもいるのではないかと思います。
離乳食本やインターネット、SNSなどできれいでかわいく彩り良く盛り付けている離乳食を見ると「ここまではできない!」と思いますよね。 でも、離乳食は簡単なルールさえ知っておけば、茹でてそのままで味付けはほとんどなし。料理が苦手な人でも、実は失敗しにくいものなんです。今日は、離乳食をカンタンに作る方法をお伝えします。
知っておきたい!離乳食の基本
離乳食を進めるうえで知っておきたい基本的なルールをまとめました。難しく考える必要はありません。まずはこれをチェックしましょう。
離乳食全体の基本
赤ちゃんは咀嚼(そしゃく)力、内臓機能などが大人に比べて未発達です。すべての食材に火を通す、やわらかく煮る(ゆでる)、小さく刻むようにしましょう。また、月齢によって食べられる食材が違います。繊維や脂肪などが少なく滑らかになりやすい食材からスタートし、徐々に繊維や脂肪のある食材に移行していきます。
5~6カ月ごろ(離乳食初期)の基本
1日1回食からスタート。離乳食を初めて1カ月ほど経過したら2回食へ。おかゆは最初は10倍つぶしかゆ。1カ月経過したら10倍かゆに。他の食材は裏ごしをする。すべての食材をヨーグルト状になめらかにする。
7~8カ月ごろ(離乳食中期)の基本
1日2回食。おかゆは7倍かゆ~5倍かゆ。他の食材は2、3mmのみじん切り。味つけはまだしなくても良い。
9~11カ月ごろ(離乳食後期)の基本
1日3回食。おかゆは5倍かゆ~軟飯。他の食材は5~7mmサイズに。味噌、醤油を使い始めても良いが量は1〜2滴。
1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)の基本
1日3回食に加えて、おやつが1日1~2回。ごはんは軟飯~普通飯。他の食材は1cm角サイズに。調味料は9~11カ月ごろ(離乳食後期)と変わらずほんの少しだけにしましょう。
離乳食を簡単にする調理方法のコツ
離乳食の基本を覚えたら次は調理方法。離乳食の調理は難しく考えなくてもOKです。赤ちゃんには、食材そのものの甘みやうま味を感じてもらうということがいちばん大切。そのため、基本は湯がく・煮る・蒸す・焼くです。
だしを使うだけでラクに
実は、だしを使えば味つけに悩まなくてもいいのが離乳食の料理法のコツです。しかし、今までだしをとったことがないママにとっては「だしをとる」こと自体ハードルが高いですね。そこで、カンタンでシンプルなだしの取り方を教えます。
<カンタンな昆布だしの作り方>
① 昆布10グラムを1リットルの水につけて一晩おく。
② ①を鍋に入れて沸騰直前まで温めて昆布を取り出す
<カンタンなかつお昆布出汁の作り方>
① 沸騰直前で火を止めた昆布だし1リットルにかつおぶし20gを入れる
② 3~5分そのまま待ち、目の細かいザルでこす
このだしで食材を煮ると調味料の味つけなしで、大人もおいしい煮物ができます。「食材を切って、煮て、赤ちゃんの食べやすいサイズにするだけ」と思えば、離乳食作りはとてもラクになりませんか。
大人の料理から取り分ける
だしを使って煮物や汁ものを作ったら、調味料を入れる前に赤ちゃん用の食材を取り分けます。それを赤ちゃんの成長に合わせた大きさに切って小鍋に入れ、再加熱すれば、取り分け離乳食の完成です。
離乳食は毎日続くもの。赤ちゃんにも安心で、ママの負担も軽くなるといいですね!