緊急帝王切開になることも!?子癇とは? 予防法や前兆症状は!?

2019/06/08 12:30
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この記事では子癇(しかん)について、医師監修のもと解説します。子癇は妊娠高血圧症候群に伴って生じる全身けいれんです。妊娠中に妊娠高血圧症候群と指摘されたことがある方は、子癇を起こすリスクがあります。子癇が起きた場合は、お母さんと赤ちゃん共に危険を伴う可能性があるため、妊娠高血圧症候群にならないように注意しましょう。
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妊婦血圧のイメージ

 

子癇(しかん)は妊娠高血圧症候群に伴って生じる全身けいれんです。今回は、子癇がお母さんと赤ちゃんにどのような影響を及ぼすのか、子癇の治療や出産について解説します。

 

子癇(しかん)とは?

子癇は妊娠高血圧症候群に伴って生じる全身けいれんです。てんかんや過呼吸、脳出血と症状が似ていますが、妊娠20週以降に初めてけいれん発作を起こしたものを言います。妊娠中だけでなく出産時、出産後にも発症し、1万人のうち4人程度が発症します。

 

子癇が起こる理由として、血圧が高いと脳の血流が増え、脳がむくんでけいれん発作を起こすと考えられていますが、ハッキリとしたことはわかっていません。


子癇が発症するリスクが上がる要因としては、妊娠高血圧症候群以外に10代の妊娠、初産婦、多胎、極端な体重増加、以前の分娩で子癇を起こしたことがある、などがあり、当てはまる条件が多いほど発症のリスクも高くなります。


子癇のけいれん発作の直接的な誘因となるのは、光刺激や浣腸、導尿(尿道に管を入れて尿を出す処置)、手足の冷えなどです。身体的刺激が多いですが、精神的ストレスも子癇を誘発します。

 

子癇がお母さんと赤ちゃんへに与える影響

子癇のけいれん発作が起こると、脳出血、臓器不全を起こしやすくなるなど、命にも関わる状態となります。また、けいれん発作がおさまらない場合には、意識が戻らず亡くなってしまうこともあります。

 

おなかの赤ちゃんも非常に危険な状態となります。妊娠高血圧症候群では、おなかの赤ちゃんへ十分な量の血液が届かないことがあります。子癇発作が起こると、おなかの赤ちゃんにさらに血液や酸素が送られにくい状態となるため、命の危険を伴う状態(胎児機能不全)に陥る可能性が高くなります。

 

子癇の前兆症状

子癇を起こす方の多くは、妊娠中からもしくは出産時に血圧が上昇し、同時に尿蛋白や浮腫もみられます。妊婦健診の際に血圧測定や尿検査をするので、出産までに子癇のリスクである妊娠高血圧症候群は発見されているはずです。

 

子癇のけいれん発作が起こる前には、目のかすみやチカチカと光が見えたり、みぞおちのあたりが痛くなったり、強い頭痛が続いたりといった症状が多くみられます。

 

子癇になったらどうすればいいのか

子癇のリスクが高い方が出産する際、けいれん発作が起きないように血圧を下げる薬やけいれんを予防する薬が点滴で持続的に投与されます。そして、分娩中には血圧測定などの検査が適宜おこなわれます。また、できるだけ刺激が少なくなるように、ライトを暗くした環境で出産となります。


もしけいれん発作が起きたときには、酸素吸入や唾液の吸引が必要です。発症してもお母さんの状態が安定すれば、速やかに出産できるよう最適な方法が考慮されます。子宮口の広がり方が十分でないときや赤ちゃんの状態の悪化がみられる場合は、緊急帝王切開となることもあります。

 

子癇は予防できる?

子癇を起こさないようにするには、妊娠高血圧症候群にならないことです。


急激に体重が増えると血圧が高くなるので、体重管理が必要になります。過剰なカロリー摂取だけではなく、必要以上の塩分も摂らないように食事には注意しましょう。


また、睡眠不足や疲労、ストレスも自立神経のバランスを崩すため、血圧が高くなる可能性があります。昼寝などで睡眠時間を確保して、疲れを残さないように心がけることも大切です。好きな音楽を聞くことや適度な運動、趣味をおこなえる時間をつくって、リラックスして楽しい時間を過ごすのもよいでしょう。

 

まとめ

子癇は妊娠高血圧症候群に伴って生じる全身けいれんです。母子ともに命の危険が生じる可能性があるので、緊急帝王切開になることもあります。妊娠中に妊娠高血圧症候群と指摘されたことがある方は、子癇を起こすリスクがあります。子癇が起きた場合は、お母さんと赤ちゃん共に危険を伴う可能性があるため、妊娠高血圧症候群にならないように注意しましょう。

 

 

監修者

医師 福岡 正恒 先生

産婦人科 | 産科婦人科福岡医院院長


京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医、京都大学医学博士。


経歴

京都教育大学附属京都小学校、洛星中学校・高等学校、京都大学医学部 卒業
京都大学医学部附属病院にて研修後、市立伊勢総合病院・京都桂病院での勤務(医員)を経て、京都大学大学院医学研究科へ進学。生殖内分泌学の研究や不妊治療に従事

昭和63年 医学博士を取得

平成4年 京都大学医学部助手となり、婦人科病棟医長として子宮筋腫や子宮ガン等の診療に従事

平成 6~7年 英国スコットランドのエジンバラ大学生殖生物学研究所に留学、帰国後は、産科病棟副医長として周産期診療に従事
平成10年 京都大学大学院医学研究科 講師
平成11年 産科婦人科 福岡医院 開院

 

■専門領域

日本産科婦人科学会 専門医
母体保護法 指定医



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