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前乳と後乳ってなあに? 後乳を飲ませたほうがいいってホント?

この記事では、11児の母であり、助産院ばぶばぶ院長の助産師HISAKOさんが、前乳と後乳について解説しています。飲ませ始めのおっぱいを「前乳」、飲ませ終わりのおっぱいを「後乳」といい、後乳は脂肪の濃度が濃く高カロリーなのだそう。ただ、それなりの体重で生まれてきた赤ちゃんは前乳・後乳にこだわらなくていいのではないかといいます。

この記事の監修者
監修者プロファイル

助産師HISAKO
助産院ばぶばぶ院長

総合病院小児科・産婦人科・NICU病棟勤務を経て、地域での助産師活動・出張専門助産院を開業。2006年には来院ケアも可能な「助産院ばぶばぶ」をオープン。2020年に12人目を出産し、ママたちに元気と勇気をおすそ分けすべく母乳育児支援や講演活動、書籍出版など多岐にわたって活動中。
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赤ちゃんの授乳・母乳イメージ

 

こんにちは。助産院ばぶばぶ院長HISAKOです。母乳にはいろいろなパワーがあることをお話ししてきました。今日は、母乳の前乳と後乳についてお話しします。

 

前乳と後乳ってなあに?

飲ませ始めのおっぱいを「前乳」、飲ませ終わりのおっぱいを「後乳」といいます。後乳は、たんぱく質、糖質、免疫物質、ミネラルなど主要な成分はほとんど変わらないものの、脂肪の濃度が濃く高カロリー。赤ちゃんの血液の流れをよくし、脳の発達、視神経や網膜の働きを活性化させ、アレルギーの予防改善にも大切な成分が含まれていることが立証されています。

 

早産の赤ちゃんや未熟児ちゃんなどスタミナのない子に後乳を積極的に飲ませてあげると体重増加も比較的スムーズです。

 

後乳を飲むとぐっずり眠ってくれる?

おっぱいを直接吸うことができず、搾乳して哺乳瓶で飲ませる必要があるケースでは、後乳をしっかり搾って飲ませてあげるとよい、脂肪が多い後乳をしっかり飲むことでぐっすり眠ってくれるということも言われています。

 

後乳を飲ませるために、片乳ずつ時間をかけ、からっぽになるまで飲み干すよう指導されている助産師もおられるようです。

 

長く赤ちゃんに吸わせればいいの?

実感として、乳房ケア開始からだいたい10分以内で明らかに母乳の色味が変わってくるように思います。境目があって「ここからが後乳!」と区切られるわけではなく、乳質は徐々に変化していくのだと思います。

 

出産からまだ間もなく、おっぱいの状態が軌道に乗っていない時期に、「後乳を飲ませたい」という理由で、片乳10分吸わせて後乳に移行してから、さらに5分以上同じ側のおっぱいばかりを連続して吸わせたらどうなるでしょうか?

 

ママは反対のおっぱいも飲んでもらいたいのに、おそらく多くの赤ちゃんが15分以上の片乳連続授乳でおなかがいっぱいになるか、スタミナ切れして寝てしまうと思います。

 

左右まんべんなく授乳しよう

月齢の低い赤ちゃんに片乳授乳をされているママは、おっぱいトラブル発生率が高く、飲ませなかった側は慢性的に母乳うっ滞状態が継続するし、片方を長時間吸わせるので乳頭の皮膚がふやけて傷ができやすくなります。

 

ママのおっぱいが健やかであることも大切。だからそれなりの体重で生まれてきた赤ちゃんは前乳・後乳、こだわらなくていいんじゃないかと思います。つらいおっぱいトラブルを避けるために、たとえ後乳までたどり着かなかったとしても、1回の授乳で左右どちらもまんべんなく飲ませてくださいね。

 

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