こんにちは! 助産師のREIKOです。妊娠中、産後とママはホルモンの影響を受けて、心と体が大きく変化します。でも、ホルモンの影響を受けるのはママだけではないんです。今回は、ママのホルモンの影響を受けて起こる、赤ちゃんの体の不思議についてお話します。
魔女が搾りにやってくる!?
生後2~3日、赤ちゃんのおっぱいが少し膨らんで、つまんでみると白い液体が! この白い液体、「魔乳(まにゅう)」っていうんです。
どうして「魔乳」なんていわれているのかというと、昔、ヨ-ロッパではこの分泌液が魔女の薬の材料になるといわれ、「Witch's milk」と呼ばれていたからという話もあります。
「魔乳」は女の子だけじゃないんです!
魔乳は女の赤ちゃんだけでなく、男の赤ちゃんにもみられます。でも、触りすぎたり、無理に出そうとしたらダメですよ!
お産後のママのおっぱい同様、刺激することで乳汁が出てきてしまいます。また、感染の恐れもあるので触らないようにしましょう。なかには5~6週間、おっぱいが出続けるケースもあるようですが、何もしなけければ、だいたい1週間ほどでおさまってきます。
おむつをあけてびっくり!?
女の赤ちゃんの中に、生まれて数日すると生理のような出血がおむつに付くことがあります。これは「新生児月経」と呼ばれるものです。
新生児月経は、妊娠中に胎盤を通して受けていたママのホルモンの影響が、赤ちゃんが生まれると同時になくなってしまうため、大人の女性と同じようなメカニズムで起こります。また、おりもの(帯下)が出る赤ちゃんもいます。
大人とはちょっと違うんです
新生児月経の出血量は少なく、おむつに少し付く程度です。期間も大体1週間程度で終わります。大人と違って、PMS・月経痛はありませんし、貧血になることもありません。おりものもそのまま経過を見ていて大丈夫です。
もし、出血の量が多かったり、1週間以上出血が続いたり、赤ちゃんの機嫌が悪いなどの症状があるときは、受診をおすすめします。
「魔乳」も「新生児月経」も初めて見たらびっくりするかもしれません。でもフタを開けてみると、それはママのホルモンの影響だったんです。赤ちゃんが生まれたあとも、影響を及ぼすママのホルモンってすごいですよね。