アレルゲンとなっているものを食べたときに、皮膚が赤くなるような症状が出たり、ゼイゼイという苦しそうな呼吸をするようになったら、もしかしたらアナフィラキシーの症状かもしれません。さらにひどくなると、血圧が低下したり意識を失うことも!今回は命にも関わるアナフィラキシーショックについてお伝えします。
アナフィラキシーってなに?
アレルゲンとなっている食べ物を食べてからしばらくすると、皮膚が赤くなってかゆみが出たり、または苦しそうな呼吸状態になったり、さらに下痢や嘔吐といった症状が出ることがあります。
このように、いくつかの症状が短い時間の間で全身に起きることを、「アナフィラキシー」といいます。
アナフィラキシーショックは命の危険も!
アナフィラキシーの症状がひどくなると、急激に血圧が低下したり、意識を失ったり、さらには呼吸状態まで悪くなるようなことがあります。
意識がなくなるような症状が出た場合は、アナフィラキシーショックというショック症状を引き起こしている可能性もあります。場合によっては命にも関わる深刻な症状のため、急いで医療機関を受診したり、救急車を呼ぶようにしましょう。
アナフィラキシーショックの対応方法
赤ちゃんが食物アレルギーの場合でも、全員がこうしたアナフィラキシーショックを引き起こすわけではありません。ただし、重症な場合は、医師からエピペンという筋肉注射をするように指示されることもあります。症状が出たときにはどのような対応すべきか、あらかじめ医師に確認をするようにしましょう。
アナフィラキシーの症状が出るのは、早ければ15分ぐらいから。遅くても2時間ぐらいで症状が出ます。気になるときは、食べたものをあらかじめ記録しておくと、アレルゲンを早めに特定することができます。
※参考文献、資料
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」
「食物アレルギーの栄養指導の手引き2011」
「食物アレルギー診療ガイドライン2016」(協和企画)
「食物アレルギーの栄養指導」(医歯薬出版株式会社)
「図解食物アレルギーの悩みを解消する!最新治療と正しい知識」(日東書院)
「食物アレルギーをこわがらない!はじめての離乳食」(主婦の友社)
著者:管理栄養士 富田チヤコ
管理栄養士で一男一女の母。大学卒業後、専業主婦時代に離乳食作りから食の重要性に気付き、管理栄養士・フードコーディネーター・消費生活コンサルタントの資格を取得。書籍や女性誌の栄養監修など、主に健康と食のジャンルを中心にフードライターとして活動中。