
一生の思い出に残る結婚式。参列する側もドキドキしながら当日を迎えますが、その「意気込み」が裏目に出てしまうことも……。招かれた側が巻き起こしてしまった、結婚式のハプニングエピソードを2本紹介します。
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受付で見つからない名前

めいの結婚式に参列するため、母は数万円の新しいスーツを購入しました。ところが当日の朝、いざ着ようとしたらファスナーが途中で止まってしまいました。「えっ、ウソでしょ……?」と焦る母。どうやら少し体型が変わっていたようです。慌ててウエストがゴムのスカートスーツに着替え、美容室で髪を整えて会場へ向かいました。
式場に到着した母は、披露宴会場の案内看板を確認しました。ところが、どこを見てもめいの名前が見当たりません。不思議に思い、近くにいた係員を呼び止めました。
「すみません、こちらにめいの名前がないのですが……」
係員が案内表を確認したものの、やはり名前は見つかりません。不安になった母親は、式場の方にパソコンで調べてもらうことにしました。
数分後、戻ってきた係員が静かに告げました。
「めい御さまのご結婚式は、○○の間でおこなわれました。ただ……先週でした」
その瞬間、母は頭が真っ白になったそうです。
動揺したままロビーの椅子に腰を下ろした母親は、かばんの中から招待状を取り出しました。震える手で日付を確認すると、係員の言ったとおり、1週間前の日付が印字されていました。準備に気を取られ、肝心の日付を確認していなかった母親。今ではその出来事を笑いながら話していますが、当時は相当ショックだったそうです。
◇◇◇◇◇
母の失敗談は今でこそ笑い話ですが、一歩間違えれば取り返しのつかないことになっていたかもしれません。どんなに心待ちにしている予定でも、気持ちが先走ってしまうことなく、日時や場所といった基本的な情報を最後にもう一度確認する慎重さが大切だと、母が身をもって教えてくれました。
著者:粟田冴子/50代女性・会社員
イラスト:アゲちゃん








