
病気やけがには、必ずわかりやすい自覚症状があるはず――風邪などのイメージからそう思い込みがちですが、実は体の異変は、私たちが気付かないほど静かに進行しているケースが少なくありません。本記事では意外なきっかけから判明した病気やけがのエピソードを3本紹介します。
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放置していたしこりの正体が判明

それは私が20代後半のころのことです。当時、左手のひらの隅にボコッとした小さなできものがあり、押すとズキッとした痛みがありました。一度皮膚科を受診しましたが、医師は「何だろうね」とだけ言い、特に詳しい検査や処置はありませんでした。診断らしい診断がつかないまま、放置していました。
ある日、ふとその部分を見ると、皮膚の表面から約2cmのガラス片がぽろりと出てきたのです。最初は何が起きたのかわからず非常に驚きました。後で思い返すと、数年前に自宅で蛍光灯を交換中に転倒して割ってしまったことがあり、そのときの破片が皮下に残っていたのだと気付きました。ガラス片が出た後は、手のひらの違和感や痛みは治まり、事態は収束しました。
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この経験を通して感じたのは、気になるしこりや痛みを放置することのリスクと、過去の外傷や出来事を医師にしっかり伝える重要性です。最初の受診で原因がわからなくても、違和感が続く場合は再診やセカンドオピニオンを検討するべきだと強く思いました。
【久野先生からのアドバイス】
外傷時に入り込んだガラス片などの異物が皮下に残存し、後に表出することは実際にあり得ます。鑑別には超音波検査が有用で、必要に応じてCT(コンピュータ断層撮影)をおこなうことがあります。自己処置は感染や組織損傷のリスクがあるため避けてください。痛みがある場合は摘出を検討してもよいケースがありますが、深く切除すると瘢痕(跡)が残る可能性もあります。とるべき処置については、利点と欠点を医師と十分に相談できる環境で判断することをおすすめします。
監修/久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)
PRIDE CLINIC 院長。長年にわたり大手美容クリニックで通常の美容皮膚科診療だけでなく、新入職医師の指導や、VIP対応などをおこなっている。それらの経験を通じ、気軽に先進的な治療を受けていただける、自由で明るいクリニックを目指している。
著者:千葉ゆうな/30代女性・主婦
イラスト:マメ美








