
急に家の中がにおうようになった、心電図に異変が生じているなどの異変。しかしその裏側には「耳慣れない病気」が潜んでいて……。驚きの病気の正体や、診断がつくまでの不安や葛藤、治療方法などについて、2人の体験談を紹介します。
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においに敏感な夫

夫が40代後半ごろ「家の中が臭い」と言い始めました。夫は若いころから洗濯物の生乾き臭やエアコンのほこり、梅雨時の室内のにおいなど、いろいろなにおいに敏感なところがあったため、この発言にも驚きはありませんでした。
しかし、それから数日たっても毎日のように「臭い」と言う夫。「どんなにおいがするの?」と聞いてみると夫は「煙臭い感じ」とのこと。ただ、どこからのにおいなのかは判断できないとのことでした。
夫が「家の中が臭い」と言うのはほとんど毎日でしたが、日によってはにおいがしない、日によっては1日中においがあるなど多少の変化はありました。何度も「煙臭い」と言われていると、さすがの私も少し怖くなってきていました。家のどこかで何かが燃えているのかもしれないと考えたからです。
夫は、原因究明のために部屋中を調べ始めました。キッチンから寝室、浴室、トイレ、それぞれの配管回りなど、においがする日は部屋中を調べましたが特定できませんでした。
それから約3年後、家を建て直すことになり、これでにおいは解決するだろうと夫婦で喜びました。
ついに病院へ。意外な原因が判明
ところが新しく完成した家に住み始めてから数カ月後に「また煙臭い」と言うように……。私はとても驚きました。住む場所は変わっておらず、新しい家の全館空調などに問題があるのではないかとも考え、業者に確認してもらいましたが、問題はありませんでした。
私は夫以外のほとんどの人が「気にならない」と言うことが気になり、夫に「病院に行ってみない? 鼻に問題がないか調べてもらってほしい」と話しました。最初は抵抗していた夫でしたが、原因がわからず悩んでいたため、耳鼻咽喉科を受診しました。
その結果、「異臭症(いしゅうしょう:鼻の粘膜上皮の炎症により、においの感じ方に異常が生じる嗅覚障害)」と診断されたのです。異臭症の原因は明確になっていないそうですが、夫の場合は加齢による細胞の劣化とストレスが原因だろうとのこと。
特効薬はなく、病院で処方されるビタミン剤を服用するとのこと。薬を飲み始めて1カ月後には煙臭いにおいは減り、今ではにおわないようです。
◇◇◇◇◇
夫が40代後半ごろに始まった煙臭いにおいがするという症状。最初は部屋のにおいだと思いましたが、家を建て直しても煙臭いにおいがすると言う夫に、思い切って病院行きをすすめて本当によかったです。
監修/高島雅之先生(たかしま耳鼻咽喉科院長)
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2007年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。「宇都宮スリープセンター」を併設し睡眠医療にも携わる。テレビやラジオなどメディアでも、いろいろなジャンルにおいて医療情報を発信。著書に『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』(クロスメディア・パブリッシング)があり、Amazonのカテゴリー7つで1位を獲得。
著者:mikeko/50代女性・大学生の子ども2人が1人暮らしをして夫婦だけの生活になり4年。まだ寂しいけど趣味の刺繡を再開。50歳から美容も暮らしもナチュラル&シンプルを目指すインドア派主婦。
イラスト:おんたま








