
夫婦で金銭感覚に違いがあることは珍しくありません。しかし、相手に黙ってお金を使い込んだり、勝手に他人に貸したりしていたとなれば、夫婦の信頼関係にも影響を及ぼします。この記事では、家庭内で起きた金銭トラブルについて3人の体験談を紹介します。
★関連記事:「お前はパートだからラクだろう」女性問題で借金を繰り返す夫。離婚を切り出した私に返ってきた言葉
スマホ依存の夫

2人の男の子を育てながら、仕事と家事に追われる毎日は、猫の手も借りたいほどの忙しさでした。そんな中、夫の長いトイレには困っていました。
夫はトイレに必ずスマホを持ち込んでいて、どうやらスマホをいじっているためにトイレの時間が長くなっているようです。トイレが長いのも困っていたのですが、その要因となっているスマホいじりが一番の悩みでした。夫はスマホ依存は超重症。トイレ、お風呂、子どもたちと遊びに出かけていても、夫はずっとスマホをいじっているほどです。
ある晩、子どもたちが寝静まった後、夫から「話がある」と言われ、「お金を使い果たしました」と衝撃の告白を受けました。何かの冗談かと思いましたが、夫にスマホで銀行口座の残高を見せてもらうと、1,000円にも満たない金額でした。
夫がお金を使い果たした理由は
話を聞くと、お金の使い道は、以前から夫が趣味で楽しんでいた競馬でした。夫が長時間スマホをいじっていた理由の多くは、競馬だったのです。スマホで馬券を購入するために、家計用として使っていた夫名義のクレジットカードを使い、限度額ギリギリまで賭けてしまったそう。
内心動揺しながらも、いったん冷静になって、そこまで競馬にのめり込んでしまった理由を聞きました。夫は消え入るような声で「住宅ローンもまだたくさん残っていて……今の稼ぎだけだと厳しいだろ? 一発競馬で当てたくて」と最初は話していましたが、よくよく話を聞いていると、「子どもたちにも相手にされてないしさ、俺。つい競馬に逃げちゃって……」と、あまり子どもたちとなじめない寂しさから逃れるために競馬をしていたという本音を教えてくれました。
やってしまったことを責めても解決になりません。夫婦で話し合い、当面の生活費の支払いは貯金を切り崩したり、保険の返戻金を充てたりして乗り切ることに。
競馬にのめり込んでしまった夫の本音を聞き、正直あきれてしまった私。しかし、これは夫の心を入れ替えるチャンスでは? と思い立ち、「あなたは今、競馬よりもっとおもしろいものがあることに気付いていないんじゃない?」と夫に聞いてみました。
夫はしばらく考え込み、「競馬に気を取られないと、子どもとのお出かけがいつも以上に楽しい」とひと言。どうやら夫は、競馬とスマホいじりをやめて、子どもたちと向き合ったことでようやく育児の楽しさに気付けたようでした。
今まで子どもたちの前でも、ずっとスマホを気にしていた夫は、この一件を機に変わり始めました。スマホをいじる姿は減り、家族との時間と、自分の時間のメリハリをつけられるようになりつつあります。
◇◇◇◇◇
今回の一家の大ピンチは、私にとっても、父親として子どもたちと関わる機会が少なかった夫を置き去りにしていたのだと気付く出来事でした。
夫は、早朝から夜遅くまで仕事、隔週で夜勤もあります。必然的に、子どもと長くいるのは私であるため、親としての役割を担う時間に大差が生じます。そのような環境のわが家には、夫を理想のパパに近づけるための工夫が必要だったのでしょう。痛い出費ではありましたが、夫が子どもたちとの関わり方を見直すきっかけになったと考えるようにしています。
著者:篠原 舞/30代女性・2020年生まれの長男・2023年生まれの次男を育てるワーキングママ。2つ年上の夫は朝から晩まで仕事に出かけているため、ワンオペ育児と仕事の両立に悪戦苦闘中。趣味は、自分でコーヒーを淹れておいしいスウィーツを食べること♪
イラスト:マメ美








