
私は40代後半で、外見ではわかりづらい2つの持病を抱えて暮らしています。そのため、毎月定期検査のため、公共交通機関を利用して遠く離れた大学病院まで通っていました。朝から雨が降っていたある日、病院行きのバスを待っていたところ、赤い札を付けた人たちを見かけます。
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雨で病院行きバスが遅れ…疲れた体で待つことに
新幹線で大学病院がある街に着いた私は、雨の中、いつもの駅前のバス乗り場へ。「雨で渋滞してバスは遅れるだろうな」と、少なからず待つ覚悟はしていました。
持病の影響で、体がすぐに疲れてしまう私は、バス乗り場のすぐ近くのコンビニ店内の椅子に腰かけ、バスが来る方角を注視。5分、10分と待ちますが、なかなかバスはやってきません。
しかし、さすがに15分遅れることはないだろうと思い、座っていた椅子から立ち上がり、乗り場へ向かうことにしました。そのバスを逃したら、病院の予約時間に間に合わなくなってしまいます。私は立ったまま、前かがみになり、持っていたつえに寄りかかるように歩いて行きました。
そのとき、ふと前を見ると、同じようにつえを持った方が2人、バスを待ちくたびれて、しんどそうに立っています。ともに大学病院へ向かうに違いありません。
つえを持つ人の赤い札を調べると…私も一緒だ!
乗り場に到着し、2人に目を凝らすと、それぞれ手にしているカバンに、赤い札が付いているのに気が付きました。
「何だろう? 十字とハートのマーク……もしかしたら何かを知らせるマークかな?」と思い、すぐスマホでチェック。すると、これは「ヘルプマーク」だということが判明しました。「援助や配慮を必要としていることが外見からはわからない方々が、周囲に配慮を必要としていることを知らせ、援助を得やすくするためのマーク」とあります。
そのとき、私はハッとしました。「きつそうだな、大丈夫かな、きっと外から見ただけではわからない不調や事情を抱えていらっしゃるのかもしれない」と思うと同時に、「私と一緒だ。私の病気も、痛い、きついと伝えなければ、誰にも気付いてもらえない」と感じたのです。
普段は、病気について理解してくれている家族と職場の方々のおかげで、日々の暮らしや仕事ができています。通院などで遠出をするときはつえを使用しますが、日常ではなるべく使わず、足を少し引きずることがあってもゆっくりと、無理なく歩くようにしています。それでも、病気で疲れやすいので、予備の薬を持ち歩き、つえには家族の連絡先を書いているくらいです。
この日以来、あの赤い札の存在が気になって仕方がありませんでした。








