
私は数年前に引っ越しし、庭のある家で生活を始めました。そこは山に近く、周囲には畑や田んぼも多い住宅地です。引っ越してきた当初は近所とのお付き合いはなく、あいさつを交わす程度の関係でした。好意的に受け入れてはもらっていましたが、親しく話をするほどではないという関係が続いていました。それが、秋に引っ越してから約半年後の春、夏野菜を作り始めて一気に変わったのです。
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畑がきっかけで近所付き合いが始まった
近所の家はどこも家庭菜園をしているような地域で、せっかく庭があるのだからと、わが家でも小さな家庭菜園を作ることにしました。初心者だったため、比較的栽培がしやすいナスやミニトマト、キュウリ、ピーマンなど定番の夏野菜を植えました。
初めは世話の仕方がわからず、毎朝水やりをするだけ。それでも外に出て作業をするうちに、顔を合わせたご近所さんたちと話をするようになったのです。
畑や野菜の話は、田舎では共通の話題のようで、「何を作っているの?」と声をかけてくれます。そして、話しながら野菜の育ち具合を見てもらったり、アドバイスをしてもらったりするようになりました。
ありがたいアドバイスが負担に
ご近所さんたちからのアドバイスは、長年の経験に基づく貴重なものばかり。肥料を追加するタイミングや、脇芽(わきめ:葉の付け根から伸びる新しい芽)を摘むことなどを教わり、少しずつ野菜の知識が増えていきます。
畑の話をきっかけに、ちょっとした世間話ができる人も増えていました。ところが、次第にアドバイスを重く感じるようになったのです。野菜が育ってくると、次々に新たな問題が出てきます。
わが家では、化成肥料を使わず無農薬で育てたいと考えていました。しかし、アドバイスには化成肥料やおすすめの農薬に関するものもありました。
長く野菜を育ててきた方々の知恵なのですが、「できれば使いたくない」と思いつつ、言い出せずにごまかすことが増えてしまいました。








