
義両親と住まいが近いと、心理的な距離も縮まりやすいもの。しかし、その近さゆえに、悪気はなくても家庭の領域に踏み込まれてしまうこともあります。そんなとき、どう対応すればよいのでしょうか。義両親との距離感に悩んだ2人の女性の体験談を紹介します。
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義母に留守を任せて家族旅行へ

40代の友人Aさんは、小学1年生の女の子を育てるママです。義父の他界をきっかけに、Aさん夫婦は義母との同居を始め、夫と娘、義母の4人で生活しています。結婚当初から義母と仲が良かったAさんは、同居後も穏やかな日々を過ごしていました。
そんなある日、Aさん夫婦は娘の誕生日に1泊2日の旅行を計画。義母も誘うと、「せっかくのBちゃん(娘)の誕生日だから、家族3人で楽しんでおいで」と遠慮されました。義母の気づかいを無駄にしてはいけないと思い、Aさんは3人で旅行に出かけることにしたのです。
旅行中、家にひとりでいる義母が気がかりだったAさんは、電話で様子をうかがうことに。電話に出た義母は「Aさんは心配性なんだから! 今日はCちゃん(義姉)が子どもたちを連れて遊びに来てるから寂しくないわ」と返答。義母の明るい声と、義姉家族が来てくれたことに安心したAさんは、「よかったです! 明日には帰りますね」と電話を切りました。
「泥棒が入ったの!?」部屋の布団・物が散乱
家族3人で楽しい時間を過ごした後、Aさんたちは帰宅。旅行の荷物を片付けるため、自分たちの部屋へ向かいました。そこで目にしたのは、布団がぐちゃぐちゃになり、物が散乱した光景! 続いて部屋に入ってきた夫も「何だこれ……泥棒でも入ったのか!?」と目を丸くしています。
「母さん、俺たちの部屋が荒らされてるんだけど、何かあった?」と夫が尋ねると、義母は「ああ、昨日Cちゃんが来たときに子どもたちが泊まりたいって言うもんだから、あなたたちの部屋を使わせたのよ~」と説明したのです。
初めて知らされた事実に驚き、言葉を失っていたAさん夫婦でしたが、自分たちの部屋が勝手に使われていた事実にイライラ。「お義母さん、せめて部屋を使う前に連絡してください。私たちの部屋に勝手に入られるのは良い気がしません」とAさんが言うと、「ここは私の家なんだから、好きに使って何が悪いのよ!」と義母は逆切れしたのです。
「もう世話にならない!」ひとり出て行く義母
身勝手な義母の発言にあきれたAさん。「今後このようなことが続くなら一緒に生活はできません」とAさんが言うと、義母は「あっそ! もうあんたたちの世話にはならないわ」と吐き捨て、家を出て行ってしまいました。
程なくして、夫の携帯電話に義姉から連絡が。どうやら義母は義姉家族の家にいるようで、気持ちが落ち着くまで泊めるとのことでした。
翌朝、家のチャイムが鳴りインターホンのモニターを見ると義姉の姿。玄関を開けた瞬間「Aさん、嫌な思いをさせてごめんなさい!」と義姉が頭を下げたのです。
いきなりの出来事にAさんが驚いていると、「私、てっきりAさんに部屋を使うこと伝えているものだと思っていたの。片付けも母がやるって言うから甘えて帰ったけど……。もしよかったらこれから片付けを手伝わせて」と再び頭を下げます。義姉の態度を見たAさんは「相当荒らされてましたからね~しっかり手伝ってくださいよ!」と笑顔で返しました。
後日義姉に連れられ、自宅に戻ってきた義母。義姉からもきつく叱られた義母は「Aさん、今回は勝手なことをして本当にごめんなさい」と謝罪の言葉を述べたのでした。
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その後、義母が勝手にAさん夫婦の部屋を使うことはなく、家に誰かを呼ぶ際には事前に相談してくれるようになったそうです。プライバシーの境界線が曖昧になりがちな同居家族であっても、許可なく相手の部屋を使うのは配慮に欠ける行動です。近しい間柄だからこそ、相手のプライバシーや気持ちに配慮することの大切さを感じた出来事でした。
著者:一ノ瀬 なつき/30代女性。1人娘とマイペースな夫と暮らす。肌のエイジングに抗い、さまざまなスキンケアを試している
イラスト:あさうえさい








