たつきくんへの対応方法に行き詰まったNEGIさん。相談しようとした保育士さんからは、「お母さん、これからどうしますか?」と逆に問われ、NEGIさんは思い悩んでしまいました。しかし、別の視点からまだできることはあると考えて――!?
予約制ですぐには相談できない。……で、私はどうしたらいい?
※ここでは、「専門士」は小児専門の言語聴覚士・心理士・作業療法士のことをさしています。
※乳幼児にミニトマトやぶどうなどの球状のつるつるした食品を丸ごと食べさせると、窒息するリスクがあります。4等分にカットするなどして、よくかんで食べさせることが大切です。
「お母さん、どうしますか?」
先生から言われたこの言葉を、もう策が尽きたという意味だと解釈し、絶望的になってしまったNEGIさん。けれども、今いるのは「発達支援センター」なのだから、ほかにも策はあるだろうと考えました。
NEGIさんは、言語聴覚士などの専門家にも相談したいと思いましたが、予約は2週間ほど先になると知らされました。
たまねぎ園の入園前には、親子療育の現場に必ず専門士がいたことを目にしていたNEGIさんは少し違和感を覚えます。
発達や特性に詳しい専門的な視点から現場では見てもらえないものなのか……?
「専門士は忙しい」という理由で……?
「思っていた療育とは違う」とNEGIさんはモヤモヤします。
そして、今、自分にできることはなにかを考えます。
「まだやれる事があるならやってみよう」
と、専門士の相談予約までの間に、自分なりに食べられる方法を試してみました。けれどもどれも、あまり効果はありませんでした。
しばらくして、予約していた言語聴覚士の先生が来てくれて、給食中のたつきくんの様子を見ながら相談をすることができました。
口の中の発達具合や食事形態の変更について提案をもらえたものの、それでもたつきくんが給食を食べることには繋がりませんでした。
2歳児健診では食欲旺盛すぎて太りすぎることを心配したこともあったほど、家ではよく食べるたつきくんを見ているNEGIさんは、複雑な気持ちに……。
ある日、家での食事のあと、じいじにもらった巨峰ぶどうがあることを思いだしたNEGIさん。デザートにと3粒お皿に用意しました。しかし、たつきくんは拒否! 昔、小さいぶどうは見たことがあったたつきくんですが、大きいぶどうを見るのは初めてでした。
NEGIさんは、たつきくんが、家でも食べ物の見た目で判断して食べないことがあったことに気づくのでした。
常に支援センターには小児専門の言語聴覚士・心理士・作業療法士などの専門スタッフがいると思っていたNEGIさん。思っていた療育が受けられないことにモヤモヤするものの、たつきくんのために、自分ができることを試そうとしました。NEGIさんの前向きさ、行動力はとても素敵ですね。そしてNEGIさんは巨峰ぶどうをきっかけに、家でもたつきくんは食べ物を見た目で判断していたことを思い出しましたん。小さな気付きに、たつきくんの不安要素を知る手がかりがありそうです。子どもをよく観察するということが、大切なのかもしれませんね。
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