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入浴中に子どもがビックリ→どう答えるのが正解?生理の正しい伝え方とは【専門家監修】

ママたちの中には、生理中の子どもとの入浴で「血が出てるよ!」「怪我してる?病気なの?」と心配されてしまい、答え方に困ったことのある方もいるかもしれません。子どもへの月経の伝え方について描いた絵本『げっけいのはなし いのちのはなし』の著者でもあり、教育現場でも性教育の講演をされている「生」教育アドバイザーの大石真那さんに「子どもへの生理の伝え方」について、お話を伺いました。

この記事の監修者
監修者プロファイル

カウンセラー大石 真那

長年行政の保健師として勤務していたが、第4子の長女を妊娠・出産したことをきっかけに性教育を伝える活動を始めた。2022年4月にNPO法人HIKIDASHIを立ち上げ、現在では学校などさまざまな場所で講演活動をおこなっている。著書:『げっけいのはなし いのちのはなし』(みらいパブリッシング)
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入浴中に子どもがビックリ→どう答えるのが正解?生理の正しい伝え方とは【専門家監修】

 

「生理」を子どもにどう伝える?

生理を理解している大人にとっては自然なことでも、子どもにとって「体から血が出る」ということは一大事。「お母さんから血が出ている!」とびっくりして慌ててしまうお子さんもいるようです。

 

実際にムーンカレンダーにも「生理中に子どもと入浴しているとき、経血を見た子どもがびっくりしてしまった」という体験談が多く寄せられていて、そんなとき子どもにどう説明したらいいのか、と頭を悩ませるママが多くいらっしゃいます。

 

大石さんによると、子どもに生理を説明するときに大切なのは、「この血は病気でも怪我でもないんだよ」「女の人の体に起こる大切なことなんだよ」と、生理は怖いものではないということをまず最初にしっかり伝えるということ。

 

そして、怖いものではないと伝えた上で、生理を「体の仕組み」として説明するとよいのだとか。

 

例えば「女性の体の中では、生まれくる赤ちゃんのためにベッドを用意するんだけど、ベッドが使われなかったら血と一緒に体の外に出てくるの。そして、体の中でまた新しいベッドがつくられるんだよ」など……。

 

もう少し理解できるような年齢であれば、「赤ちゃんのベッドは『子宮内膜』といって、子宮の内側にある膜のことをいうんだよ」と具体的に伝えてあげてもよいのだそう。

 

伝え方や言葉は、お子さんの年齢に応じて変えてみるとよさそうです。

 

親の価値観を押しつけるのはNG!

 

そして、子どもに生理を説明する上で、親の価値観を押しつけすぎないということも気をつけるべきポイントです。

 

生理に対して「生理痛や経血漏れなどが大変」というイメージを持っている方もいるかもしれません。その気持ちをすべて隠す必要はありませんが、これから初潮を迎えるというお子さんの中で、「生理=しんどいもの、面倒なもの」という印象だけが強くなってしまうのは避けたい、と大石さんは言います。

 

「生理=しんどいもの」という印象だけが強くなるのを避けるために、まずは「生理のときは体の中でこういうことが起きているんだよ」と女性の体の仕組みとして科学的に説明するところから始めるとよいとのこと。

 

また、「生理の時におなかが痛くなる人もいればそうでない人もいる」「生理中よりも生理前の症状のほうがつらい人もいる」など、「人によって生理の症状はさまざま」であることを説明しておけるとよいそうです。

 

お子さんが実際に生理を経験して「生理痛がつらい」「生理で悩みがある」という不安な気持ちを打ち明けたり、相談したりしやすい環境をつくっておくことが大切だと大石さんは言っていました。

 

子どもと一緒に知識をアップデート

また、「親の考え方を押しつけすぎない」というのは、生理用品なども同じ。生理中でも女性が快適に過ごせるよう、生理用品は進化していて、近ごろはいろいろな選択肢が生まれています。

 

これから初潮を迎えるお子さんを持つ方も、「自分が経験してきた生理」だけにこだわるのではなく、知識を日々アップデートしておくことで、これから初潮を迎えるお子さんの心にもっと寄り添えるのではないか、と大石さんは言っていました。

 

生理にまつわる症状を軽減させる方法もたくさんあるため、「生理なんかで病院に行ってもいいのかな?」と思わずに、気になる症状があれば早めに受診することも大切です。

 

生理で心や体がつらいとき、お子さんひとりで抱え込んでしまうのではなく、親が子どもに対して、アドバイスやたくさんの選択肢を与えられるといいですね。

 

子どもが相談しやすい雰囲気をつくるには?

では、子どもが生理の相談をしやすい雰囲気をつくるには、具体的にどうしたらいいのでしょうか。

 

学校では、生理について小学4年生ごろに学ぶことが多いようですが、その前に初潮を迎えるお子さんもいます。また、親と性についての話をすることを「恥ずかしい」と感じるお子さんも出てくる時期なんだそうで、小学2年生ごろまでに「生理は恥ずかしいものではなくて、女性の体に起こる大切なもの」「困ったときはいつでも相談してね」と伝えておくとよいそうです。

 

「小さいころから親と『性や体の話』ができる関係であるかどうか」が、成長してから親子で「性や体の話」をできるか左右するポイントだと言います。

 

普段から、何でも話せるような関係性の親子であっても、「性の話はタブー」とハードルを感じている場合もあるようで、子どもが性の話を「恥ずかしい」と捉える前に、気軽に話せる環境や関係性をつくることができるとよいですね。

 

家族とも「生理の症状」を共有

家事や育児、そして仕事をしているママたちも多く、中には家族や子どもに対して生理を隠しながら頑張っている方が多いと大石さんは感じているそうです。

 

女性にとって、生理は特別なものではなく、日々の生活の中で当たり前にあるもの。ホルモンバランスや体調の変化などで、つらい場合には「生理でおなかが痛いから少し休むね」「生理前で少しイライラしているから……」と、家族に対して「生理でつらい」ということを伝えてみてはどうか、と言っていました。

 

女性や男性問わず、生理とはどういうもので、生理中にはどのような症状があるのかを知って理解してもらうことも大切です。それを幼いころから自然に理解しておくことで、生理がある人もない人もみんなが心地よく過ごせる社会になっていくのではないでしょうか。

 

まとめ

性教育にハードルを感じる方も多いかもしれませんが、大石さん曰く、性教育のきっかけは日常生活の「伝えやすいタイミング」で大丈夫なのだそう。日ごろから「性の話は恥ずかしいことじゃないんだよ」「あなたにとって大切な話なんだよ」ということをしっかりと伝えて、子どもが相談しやすい環境をつくることができたらいいですね。

 

ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!

 

 

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      まだ3歳の娘にお風呂の時どう説明しようかと思ってます。もう少し大きくなったらタイミングみて伝えたいです

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