チーム医療の支え
彼は、「倒れた人を助ける行為を、『仕事を増やすな』と咎めるのは、医師として、人としてどうなんですか」と毅然と伝えてくれました。彼の言葉を聞いた先輩は、「いや…その…」と青ざめていきました。
実は、先輩医師による高圧的な態度は以前から問題視されていました。他の研修医やスタッフからも同様の相談が寄せられており、事務部門も事態を重く見ていたのです。彼はその場で僕をかばってくれただけでなく、この一件を含めたこれまでの行き過ぎた発言を、病院のハラスメント対策委員会に正式に報告してくれました。
以前から複数のスタッフから苦情が出ていたこともあり、病院側も事態を重く受け止めていました。先輩医師は日常的な指導に行き過ぎた面があったと認められて……。そして後日、研修医の指導担当から外れました。
その後、僕を助けてくれた医療事務スタッフから「君の患者に向き合う姿勢は間違っていないから、自信を持って」と励ましの言葉をもらいました。彼をはじめ、周囲のスタッフが僕の姿勢をちゃんと見ていてくれたことに、僕は深く救われました。
新しい指導医のもと、現在は周囲との連携を学びながら充実した研修生活を送っています。厳しい環境の中でも、人の心に寄り添い、チームで患者を支えられる医師を目指して、誠実に歩んでいきたいと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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