生意気認定されて!?
反論したいのはやまやまでしたが、たしかに私はまだ新人。怒りを抑えて、言われた通りに修行しようと思ったのですが……。私が給湯室から戻ってきたとき、室内で女性上司が他の先輩たちと話しているのが聞こえてしまったのです。
「自分から仕事教えろとか生意気! 教えるわけない。雑用漬けにして、自分から辞めるって言うのを待っているんだから。皆もそうよね?」
そこに、たまたま通りかかった他部署の先輩が、見かねて耳打ちしてくれました。
「あなた、あの人の下の新人さんね。私も昔、同じ目に遭った。異動になって助かったけれど……。周囲の人も仕返しが怖くて人事に訴えられないでいる。助けてあげたいけれど、あなたへの嫌がらせが増えたら困るし……」
過去にも事例が複数あったという女性上司のハラスメント。事情が見えてきた私は、ある計画を実行することにしたのです。
それなら見てなさい!
次の日、普段は部署の室内でする観葉植物拭きを、あえて廊下で始めた私。すると、女性上司が焦って近づいてきました。「こんなところでやっていたら、周囲から何言われるかわからないでしょ!」。
どうやら、バレたら困るような雑用をさせているという自覚はあるようです。そこに、後ろから思った通りの人が絶好のタイミングでやってきました。
「仕事はどうだ?」「あ、お兄ちゃん、おはよ!」「副社長、おはようござ……えっ、お兄ちゃん?」
動揺する女性上司は放置して、兄は私に、葉っぱを1枚1枚拭いている理由を尋ねてきました。
「どうして観葉植物を拭いているんだ? お前、会社に仕事をしに来ているんだろ?」
そこで私は、礼儀正しく、これは教育係である女性上司の指示であり、他にも山ほど雑用を承っていること、新人には雑用で十分だと考えているらしい彼女の方針などを説明しました。
兄はしばし思案していましたが、合点がいった様子。「この部署は、仕事を辞める新人や異動希望を出す人が多かったが、原因は君だね?」








