いまさらですか?
「10年前、たしかに私はあなたに逆プロポーズした。でも、直後に姿をくらましたのはそっちでしょ!」。あきれた私はそう言うのが精いっぱい。しかし、彼は平然と言葉を続けます。「待たせてごめん。でも、少し考えさせてって言ったろ?」
コイツにとっては10年がちょっとなのか!? 着信拒否していたくせに! と、沸き起こる怒りを抑えながら私がたたずんでいると、気を良くした彼がさらに発言。「またまた~、俺が戻ってくるのを待っていたんでしょ?」
そこで私は言ってやりました。「そうね、この瞬間を待っていたのかも……」
「私ね、6年前に結婚して今とっても幸せなの。あなたと結婚しなかったおかげで、すてきな夫に出会えてかわいい娘にも恵まれた。仕事もプライベートも順風満帆。逃げ出してくれてありがとう。でも金輪際、近付かないで。あなたと私は他人ですから」
全部バレバレ
これで彼とは完全に別離できたと思ったのもつかの間。私は1週間後に、再び社外で待ち伏せされてしまったのです。
「俺にはお前しかいない! 10年間忘れたことはなかった!」と叫ぶ彼。元カレの情けない姿に私もがっかりです。「よく言うわ。あなた3回も離婚しているよね? 10年前も私は三股かけられていた。結婚したら遊べなくなると思って逃げたんでしょ? 全部バレています」
私が真実を突き付けると、彼は慌てふためいて言い訳を始めました。しかし私は一刀両断に。
「裕福な家の女性と結婚しては不倫、慰謝料滞納して音信不通に……。都合が悪くなると逃げるのは昔からね」
付きまとわれる不安があったため、私はこの1週間で彼の10年間を調べ上げたのです。部長にまで昇格した私のお金を頼って現れた魂胆も明らかでした。すると彼は目に涙を浮かべて、文字通り私にすがりつこうとしたのです……。








