さらなるサプライズ
その翌朝。私が出勤すると、店先には長蛇の列が……。さらにKが「どういうことだ!」と飛んできました。そして、混乱している私にスマホをつきつけたのです。
「何このSNS。有名人がいっぱい、うちのケーキのことを……」「こんなに大勢が褒めちぎるなんて、どんな卑劣な手を使った?」と鼻息の荒いKは、お客さまの前で私につかみかかってきました。するとそこに、あの役者さんがやって来たのです。
「彼女は卑劣な手など使っていない。私の祝賀会の参加者たちにこちらのケーキをお出ししただけだ。恩人のお店の品だと話したら、皆SNSに載せてくれてね。もちろん、味もおいしかったからな」
「な、なんで大物役者がこの店に……」と真っ青になったK。「君が私を追い払ってくれたから、昔の友人のお孫さんと再会できたよ」とほほ笑んだ役者さん。すべてを悟ったカツミは謝る余裕すらなく、しどろもどろで自分の店に逃げ帰ったのでした。
その後、おかげで私のお店には著名人からのオーダーが定期的に入るように。Kによる営業妨害もなくなりました。私はそれでも初心を忘れず、どなたにも喜んでもらえるケーキ作りに邁進しています。
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見知らぬおじいさんを助けたのは、本人としては当然のことをしたまでかもしれません。親切なおこないがいつかは自分に戻ってくるもの。「情けは人の為ならず」の気持ちを見習いたいですね。








