思い出の石はプライスレス!
Hは満面の笑みで答えました。「貧乏くさい? この石は、世界に数個しかない貴重な石ですよ? 価値にしたら、億は超えるのは間違いないみたい」
固まるSに構わず、Hは続けました。「ちなみに、これは祖父が昔この人に渡した大事な石。私たち2人を引き合わせてくれたプライスレスの宝石です」
そう、Hは恩人の孫娘。恩人が〇△社の会長と知ったのは後からでしたが、私のことを見込んで雇用してくれただけでなく、努力を認めて重要な役を任せてくれるようになったのです。さらに、偶然か必然か、Hと恋仲になったことで、私は次期社長を任命するまでに。
「誰かさんがバカにした手作りの指輪を、この人は私のために作り直してくれたの。世界に1つのハンドメイドの逸品に、お祖父ちゃんとの大事な思い出の石をはめてね」
これを聞いたSは、「それは私のよ! 返して!」と、なりふり構わず叫び出しました。慌てたのは隣にいた婚約者。「次期社長の前でなんて態度だよ? 俺の面目は丸つぶれだ! ダイヤをねだられて少し引いたけど、ここまで金にがめついとは思わなかった……」
その後、2人がどうなったかは知りませんが、私は心から愛してくれるHと結婚し、幸せな新婚生活を送っています。
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手作りの婚約指輪を見下した元カノ。話も聞かず投げ捨てるとは非常識ですよね。数年後に再会してもその本性は変わっていなかった様子。彼女ではなく、本当に自分のことを思ってくれる女性と結婚できて、結果オーライですね。








