反撃スタート
親のことをあまりにもバカにされたので、ついに私は反撃に出ることにしました。「そういえば、この間あなた、ずいぶん若い男性と腕を組んでこのホテルに入ってきたわよね? ご主人は年下?」
それを聞いて、Aの取り巻きたちが不審そうな顔に。「Aのご主人って10歳年上じゃ……?」
「あら、じゃああの方はどなた……? 宿泊フロアで見たんだけど」
Aはそう白になって私につっかかってきました。「あんたみたいな貧乏人がこの高級ホテルにいるわけないじゃない。ましてや宿泊フロアだなんて、作り話でしょ! 詳しく言えるものなら言ってみなさいよ」
しかしそれは私のでまかせなどではありません。「まあ、たしかに宿泊はしていないけれど……。話していいなら話すわよ? いつもお連れ様が変わることも言ってもいいのかしら?」
正体を明かすとき
目が点のAに私は告げました。「私はこのホテルのオーナーよ」
「20年前、進学か就職かで悩んだけれど。勉強よりも社会に出て、両親や誰かの役に立ちたいと思って。それで受験をやめてホテルに勤めたの。あなたに就職をすすめられたのも多少は影響しているかもね」
驚くAに、さらにたたみかけます。「偶然、日本国内の宿泊施設を偵察に来ていた米国系ホテルのオーナーからスカウトされて、みっちりアメリカ現地でホテル業を学んできたのよ。実は先月こっちに戻ってきたばかり。日本のオーナーとして腕を振るうよう言われてね。人生何が起こるかわからないわよね」
Aはブルブル震えています。
「週3回も当ホテルのスイートをご利用いただきありがとうございます。ちなみに今回の同窓会でも、会場提供のお力になれて光栄です」








