ダメ息子の末路
泡を食ったような顔の御曹司に、私は伝えました。「会社のトップには、血縁関係ではなく仕事ができる人間が就任すべし。会長である祖父の信念ですから。私も、一般採用試験を受けてこの会社に入り、特別扱いされることなく仕事をしてきました」
一方で社長は、ガックリ膝をつきました。「オーナーから経営を任されているというのに、役立たずの息子を入社させてしまった……。総務部で社会経験を積ませたいと思ったが、それも私のエゴだった。申し訳ない」
祖父はそんな社長の肩をたたきながら笑いました。「君も人の親だったということじゃ。息子さんを鍛え直すためにも、ワシが所有する山奥で管理人をしてもらおうか?」
こうして、ダメ息子は祖父が持っている田舎の山小屋の管理人に就任。生活のため、朝から水汲みとまき割りをする必要があるほどの奥地のため、『重役出勤』をしている場合じゃないそうです。10年もしたら甘ったれた根性がたたき直されて、まともな人間になると期待しています。
一方の私は、いつか祖父の会社を継げるだけの実績を積むのが目標です。これからも頑張っていきたいと思います。
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「社長の息子」の座にあぐらをかいて、仕事をしないどころか横柄な態度を取る御曹司。実は会長の孫娘が先輩だったとは、さぞビックリしたことでしょう。実力と人柄で人を採用する会長はさすがですね。御曹司も心を入れ替えて、いつか社会の役に立ってくれるといいですね。








