できるだけ上下の歯は接触させないように

もう1つはTCH(Tooth Contact Habit)、つまり上下の歯をくっつける癖の「歯牙接触癖」です。人は1日のうち、会話や食事などで上下の歯が接触する時間はだいたい17.5分といわれています。このほかにパソコン作業や料理、運動など何かに集中しているときに歯をかみしめる、食いしばっていることが多くなります。特に運動する人は奥歯に力が入りがち。寝ているときの歯ぎしりも同様です。また、ストレスを感じるとき、緊張しているときも歯を食いしばることも多いですね。
TCH、食いしばり、歯ぎしりにより継続して歯に力が加わると、知覚過敏につながる可能性があります。歯に負担がかかることを軽減するため、マウスピースを装着するという方法があります。私は知覚過敏ではありませんが、普段から歯に負担をかけないように集中しがちな料理を作るときは必ずマウスピースをしています。
マウスピースは、歯科医院で作成すれば保険適用となるので費用はだいたい5000円程度となります。一般的にマウスピースは上の歯に装着することが多いです。これは下顎は動くけれど上顎は動かないので、動かないほうの上の歯に装着し、下顎は動きやすくしておくためです。ただ、昼に装着する場合、上の歯につけると話しづらいので下の歯にする場合もあります。実際、私も昼用は下の歯に装着しています。
もし上下の歯が接触していると気付いたときは、上下の歯を離す、口を開ける、大きく深呼吸する、天井を見る(顎を上げる)なども意識しておこないましょう。普段よく目にするパソコンやテレビなどに「歯を接触させない」「食いしばらない」などと紙に書いて貼っておくのもおすすめです。
悪化すると歯の根元に詰め物が必要に

このように人は年齢を重ねるごとに歯を必要以上に酷使しています。さらに1年で0.02mm歯肉退縮(歯茎が下がること)が起こります。1年で0.02mmというととても小さなことと思うかもしれませんが、25年で0.5mm、50年で1mmにもなります。歯肉退縮は適度な力による正しいブラッシングで改善することもありますが、なかなか難しいのが現状です。これらにより、加齢とともに知覚過敏が起きやすくなります。
知覚過敏はひどくなると、象牙質露出により、冷たいもの、温かいもの、甘いもののほか、冷たい空気を吸ったときや歯ブラシを当てたときなどすべての刺激を痛みとして感じ、さらに悪化するとくさび状欠損(歯と歯肉の境目にあるエナメル質が削られている状態)と歯の根元がえぐれるようになります。この場合、根元にプラスチックの詰め物をすることになります。
また、歯が削れる原因になるので、できるだけ研磨剤が入っている歯磨き粉を使わないことも私はおすすめしています。
まとめ
知覚過敏は強い力で歯を磨くこと、無意識の食いしばり、年齢を重ねるとともに進行する歯肉退縮などで起こりやすくなります。知覚過敏になってしまったら歯ブラシは力をかけすぎない、上下の歯が接触していたら歯を離す、マウスピースを装着するという対処をおこないます。また、知覚過敏用の歯磨き粉を使用するのも良いでしょう。歯がしみるほか、気になる症状があれば早めに歯科医院を受診してくださいね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
取材・文/ウーマンカレンダー
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