
料理が得意で、家計管理も完璧だった母は、買い物に行くときも電卓を使わずに計算できていました。
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計算が得意だった母が…
母は、スーパーで「今日は全部で〇円くらいね」と、ほとんど誤差なく言い当てるほど計算が早い人でした。
そんな母と一緒にスーパーへ行ったある日、レジで合計金額を見た母が「あれ? おかしいな」と何度も小銭を探しつつ計算し直している姿を目にしたのです。
数字を前に戸惑うように
「ここに10円玉あるよ」と私が渡しても、「えっと……あといくら足りないんだっけ?」と困ったように聞いてくる母。今までなら一瞬で答えが出ていたはずなのに、どうしてこんなに戸惑っているのだろうと不思議でした。
その後、家に帰ってからも家計簿をつける母の手が止まり、「あれ、この数字合ってる?」と何度も確認を繰り返していました。「なんだか最近、計算がうまくできなくなってきた気がするのよね」と母は笑っていましたが、私にはその言葉がなぜか笑えなかったのです。








