
これは、私が結婚して5年たったときのことです。2人目の子が生まれ、それまで住んでいた2LDKのアパートでは手狭になってきたため、私たち夫婦は家を探すことにしました。賃貸か新築か迷いましたが、便利な場所に手ごろな価格の土地を見つけられたため、そこに家を建てることにしました。
夫が義実家に、私は実家の両親にそれぞれ報告し、家づくりを始めることにしました。ところが、建築の打ち合わせが始まったある日、夫から真顔で相談を受けたのです。
「改まってどうしたの?」と夫に聞くと、「新居に母さんの部屋はつくれないよね?」と聞いてくるではありませんか。「どういうこと? お義母さんの部屋をつくるって?」と私が驚くと、夫は「ごめん。母さんが新居を建てるなら援助してあげるって連絡があったんだ。それで、ありがとうって言ったら、その代わりに新居に母さんの部屋をつくってくれって……」。
私は少しあっけにとられながら、「じゃあ、お金はいりませんから、って言おうよ。いきなり同居は考えてもいなかったもの」と答えました。すると夫は、「いや、すぐに同居するつもりではないんだって」と返しました。「どういうこと?」と私がさらに尋ねると、夫は「老後ひとりで暮らせなくなったときの部屋を用意してほしいって」と言うのです。







