理不尽な解雇
翌日、私は「A子さん、基本の仕事内容をリスト化しました」と、丁寧に資料を渡したのですが……。あろうことかA子は、「気安く話しかけないでもらえます?」と一蹴。「中卒にできて私にできないことなんてありませんから」とまで言い放ち、職場の空気は最悪になりました。
「私は私のやり方で業務を進めます。低学歴お局の指導なんてムダ」という態度に、こちらの善意は通じませんでした。
そこへ社長が現れたのですが……。なんと社長まで、私を「お局」呼ばわりしたのです。
「A子くんの言う通り。君のように学歴が低いくせに社歴ばかり長いお局は不要だ」という暴言まで飛び出ました。必死に仕事を教えようとした私を否定し、A子の肩を持つ社長には、我慢の限界です。
私は「それなら、辞めさせていただきます!」と宣言しました。同僚や後輩たちは私を擁護し、これまでの功績や仕事ぶりを次々証言してくれたのですが……。社長とA子は「中卒は不要」と嘲笑をあらわに。もはやこの会社に居場所はないと悟り、荷物をまとめ始めた私。勝ち誇るA子の笑みに背を向けて、私は退職届を書き上げ、長年勤めた職場を後にしたのでした。
真実発覚とどんでん返し
数日後の夜……。ラーメン店で仕事をしているはずの兄から、突然動画が送られてきました。
「お局を追い出せてよかったわね、パパ。これで私がこの会社を牛耳ることができる。いずれは継がせてくれるんでしょ? 浮気相手の子だからってバカにしたやつらも見返してやる」
「そうだな。前からあの古参女は気に食わなかったのに、なぜか社内の評判が良くて、いずれは経営陣に加えろだの何だのと言われていたから、いなくなってせいせいしたよ」
写っていたのは、なんとA子と社長。兄が厨房に立つラーメン店で、周囲もはばからずこんな話をしていたのです。
社長の顔を知っていた兄は、入店したときからそれとなく様子を伺っていたのです。なんとA子は社長の隠し子だったのでした。
そう。社内では、ありがたいことに私を経営陣に推薦してくれる声が上がっていたのですが、それを阻止するため、社長はA子を送り込み、私を追い出す工作をしていたようでした。








