思い切って計画
ある晩、夕食後に娘が神妙な面持ちでやって来て、「ママ、ちょっと相談があるの」と言うのです。その内容は、なんとB子さんのこと。私は娘の話を聞いて、とあることを決意しました。
後日、仲の良いママ友たちとランチ会を開くことに。場所は街中のカフェです。仕事で忙しいA子さんも今日は代休で出席とのことだったので、計画を実行するなら今、と私は実行に移りました。
「全員そろったわよね?」というA子さんに、「待って、もうひとり来るから」と私。皆、不思議そうな顔をしています。「実は、B子さんもお呼びしているの」
それを聞いたA子さんは、「えぇ~、あの子が来るの? 昭和をバカにしたくせに、話なんか合わないじゃない!」と不満気。しかし私は、「今日はそのB子さんのために開いた会なの」と静かに告げました。
「今日はあの子を皆でねぎらおうって思って。来たらわかるから!」
「どういうこと?」
意外な展開に!
やがて、少し遅れてB子さんがカフェに到着。席についた途端、微妙な雰囲気のA子さんに深々と頭を下げたのです。
「A子さん、この前はごめんなさい! 年上の方に失礼なことを言っていたのに、気付いていなくって。私、高校中退で、頭も悪くて礼儀や言葉づかいがなっていなくて……」と話し始めました。
B子さんは、小さいころに母親と極貧生活を送りながらも、地域の人々の善意に支えられて育ったのだとか。高校を中退して母を支えるために働き始め、若くして結婚と出産、そして離婚。怒涛の日々の中で、恩返しをすべく今は自分が地域ボランティアに励んでいるということです。
「ママ友付き合いも初めてで……。皆さんとの関わり方がわからなくて、でも話に入りたくて」という姿に、A子さんも表情を和らげました。
そう、B子さんの見た目や年齢で偏見を抱き、たったひと言の言葉じりを取って敬遠しようとしていたのは私たちのほうだったのです。








