負けるな私!
実は兄も中卒でしたが、独学で極めたIT系の仕事で成功し、起業家としてバリバリ稼いでいました。そんな兄が、私の話を聞いてひと言。
「そんなやつは今まで通り無視して、結果で見返せ! 人望と人脈があるお前ならできる!」
この力強い言葉に、私は大きな勇気をもらいました。学歴など関係なく、自分の力を信じて仕事にまい進すべきだと改めて実感し、A男の幼稚な嫌がらせを完全無視。目の前の業務に集中するようにしました。同時に、社内の気になる動きにも目を光らせるように。実力主義のこの職場で、自分の力を証明するには、結果を出すしかない——。そう腹をくくった私は、日々忙殺されながらも、やりがいを感じ始めました。
「もう弱音を吐く暇もないくらい頑張ってやるわ!」と心に誓い、数カ月が過ぎたころ……。ついに大きな転機が訪れたのです。
そう、私は密かに反撃の準備を整えていました。
大口契約を自慢され…
ある日A男が、「俺がまとめた契約、3億だぜ~♪」と上機嫌で自慢。無視を貫く私に、なんとその契約書を投げつけてきたのです。そこで私は淡々と返しました。
「あらそう。こっちは5億だよ?」と。
「は……?」とA男がうろたえているところに、上司がニコニコしながら登場しました。
「いや~、彼女のおかげで今後のわが社の発展が楽しみだ! 真面目で気が利いて、お客様のニーズをばっちりつかんでくれたから、5億の契約が成立したんだな」
A男は信じられない様子で、「この女が5億の契約?」と絶叫。挙句に、上司の目の前で、「中卒のお前が大口契約なんて取れるわけねーだろ! どんな汚い手を使ったんだよ? 」と言ったのです。
私は、特大ブーメランをお見舞いしてやることにしました。
「あら、それはこっちのセリフよ? たたけばホコリが出るのはあなたのほうでしょ。私は不正なんて発想すらしたことがないから、想像もつかないけれど……。汚い手を使っているのは、そっちよね」








