
私はただ今35歳。現在は、大手外資系企業の日本支社に勤めています。実は私、日本での学歴は中卒なのですが、英語は大得意。入社以来英語に関しては頼られることも多く、新人がする事務や資料作成のほかに、本社とのやりとりや翻訳も担当するように。しかし、部長は根っからの学歴主義だったのです。
部長の嫌がらせが日常化
直属の上司であるA部長は、私を目の敵にしています。理由はただ1つ、私が中卒だから。ことあるごとに「ただの中卒が浮かれていたら困る!」と嫌みを言い、「低学歴がわが社にいられるのはただの幸運。私が厳しく指導しているおかげでミスや失敗もないんだぞ」と、日常的に私を見下すのです。
私は、スルー術を身に着けたつもりでいたのですが……。ある日、彼の嫌がらせは一線を越えました。
それは、アメリカ本社から経営者のB社長が視察に来るという知らせがあったときのこと。社内は騒然となりました。英語が得意な私も、今こそ役に立てればと頑張るつもりでいました。ところがA部長は私を呼び出し、「君は当日、有給休暇を取れ。中卒はわが社の恥になる」と命令したのです。
「そんな……。学歴ではなく、今の私の仕事ぶりを見てください!」と訴えても、「これは業務命令だ」と一方的に話を打ち切られました。
逆転作戦を考案?
家に帰ると、両親は私の異変にすぐ気付いてくれました。
「どうしたの、元気がないみたいね?」と聞かれた私は、ついにこれまでのA部長の仕打ちを打ち明けました。話を聞いた両親は激怒。
「そんな扱いをするなんて、今どき時代錯誤もはなはだしい!」と父が言い、母も「B社長が来るっていうなら、あんた、視察日には絶対に行かなくちゃ。ついでに私たちも行くよ!」と断言したのです。
私は戸惑いながらも、「社内に入らなきゃいいんでしょ?」という母の言葉に背中を押されて行動を起こすことにしました。
そして家族で、「会社前で待ち構える作戦」を練ったのです。「これなら……。うん、いけるかも!」
私は、久しぶりに心の底から笑っていました。








