たった一度のお弁当…心が再び動き出した
心が冷めきり、感情の波も立たないまま日々をこなしていたある深夜のこと。いつもより早く目が覚めてリビングへ行くと、キッチンで夫がひとり夕飯を食べていました。寝ている私たちを気にして電気もつけず、キッチンの換気扇の明かりだけを頼りに、静かに食事をしている姿。
その疲れ切った背中が、なぜかとても小さく見えたのです。「あぁ、日々疲れているのは、私だけじゃなかったんだ」「きっと夫も家族に会えず寂しいのかもしれない」そんなふうに思った瞬間、心がふっと緩みました。
その深夜の出来事をきっかけに、少しだけ自分の行動を変えてみることにしました。これまでは、夫が自分で冷凍食品を詰めて用意していたお弁当。けれどある日、仕事の疲れで寝落ちしていた夫に代わって、私が簡単なお弁当を作って渡しました。それは「あなたのことをちゃんと見てるよ」という、ねぎらいの気持ちを込めた、私なりのささやかなメッセージでした。
すると、久しぶりに夫から「お弁当おいしい!」とLINEが。それは業務的な連絡ではなく、ちゃんと私に向けられた「言葉」でした。たったそれだけなのに、久しぶりに温かい気持ちになったのを、今でも覚えています。
実はお弁当を作ったのは、その一度きり。それでも、お弁当をきっかけに何かが伝わったようで、夫婦の間にあったピリついた空気が柔かくなっていきました。夫も、あの弁当を見てハッとしたのかもしれません。「このままじゃダメだ」と、自分なりに感じ取ったのか、少しずつ行動が変わっていきました。以前のような連絡のやりとりも、少しずつ戻ってきました。
まとめ
同じ空間にいても、夫婦はすれ違うことがある。ただ、小さな気付きや思いやりがあれば、また少しずつつながり直すことができる。完璧な夫婦じゃなくてもいい。「ちゃんと見てるよ」「ここにいるよ」と伝え合うことが、2人をまた同じ方向に向かわせてくれるのだと、あの一度きりのお弁当が教えてくれました。
忙しさや疲れで忘れがちだけど、誰かに大切にされていると感じることは、想像以上に力になるもの。夫婦という関係は、気付きとやさしさの積み重ねだと感じました。これからも、完璧じゃない2人のままで、お互いをちゃんと見つめながら、少しずつでも歩いていけたらと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)







