両親が向かった先は…
A子のせいで嫌な思いをしたものの、お祝いの場だと気を取り直した私たちは旅行を楽しむことに。思い出の場所を巡って、ホテルでゆっくりと過ごしました。
翌日、この地域で昔から営まれているという高級料亭に行くことになった私たち。実は、母の昔からの縁もあったので、その料亭を訪れるのも目的の1つだったのです。
しかしここにきて、A子の実家が高級料亭だったということを思い出した私。まさかと思いつつ、不安を抱えて料亭へ行ってみると……。
私たちを出迎えたのは、なんとA子だったのです。そして「当店は敷居が高いので、車椅子では入れません」と言いました。これにはさすがの私たちも、我慢の限界に達しました。
A子とは言い争う価値もないと考え、私たちは無言できびすを返しました。そして、別の店へ行こうと思い、タクシーを捕まえようとしたのです。
暴走は止まらず
帰ろうとする私たちに向かって、A子は失礼な発言を続けました。すると、店内から板長が慌てて飛び出てきて、A子を制したのです。
「いいかげんにしてください! 車椅子のあの方は、グループ会社のオーナーですよ!?」
実は私の母は大企業のオーナーを務めており、子会社もたくさん抱えていました。この高級料亭もその1軒だったのです。
A子は顔を真っ青にしてあわあわ言っていましたが、時すでに遅し。やってきたタクシーに乗った私たちは、振り返らずにその場を去りました。と、すぐさま母の元に板長から電話が。この板長はA子の父親で、直接謝罪がしたいと言うのです。
母は静かに言いました。「私の会社の傘下にある店なのだから、しっかり見ておかなくちゃね」
料亭に戻ると……。「大変申し訳ありませんでした!」と土下座するA子と板長の姿がありました。








