A子の言い分、孫の決意
その後、A子が突然わが家に現れ、「最近生活が苦しくて……少しだけお金を貸してほしい」と頼んできました。孫のことを気にかける様子もなく、ただお金の話ばかりするA子に、私は言葉を失いました。
そこで私は静かにこう伝えました。
「長年積み立てていた定期預金、あれを引き出していたのはあなたでしょう?」
A子は一瞬、言葉に詰まりましたが、やがて「親のお金を使って何が悪いの?」と開き直るような態度を見せたのです。そんなA子に、立ち上がったのは孫でした。
「お祖母ちゃんを傷つけるようなことをしておいて謝らないなんて許せない。私はお祖母ちゃんとお祖父ちゃんを本当の両親だと思ってる。子育てを任せきりで、お金の話しか持ち出さない人を母親だとは思えない」
その言葉に、私も胸が締めつけられる思いでした。
実の娘から痛烈な言葉を浴びたA子。それがきいたのか、最終的にA子はお金を返すことに同意。一度では返せませんが、少しずつでも返済していく約束をしました。
謝罪に来ることもありましたが、私は「ここで甘やかしてはいけない」と思い、あえて距離を置いています。いつかA子自身が、自分のしたことの重みを理解し、家族の大切さに気付いてくれる日が来ることを願っています。
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お金は大切なものですが、家族の信頼を損なってしまっては本末転倒ですよね。今回の出来事を通して、長い時間をかけて築いた信頼関係こそが、何よりも大切にすべき財産なのだと痛感したのではないでしょうか。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。








