
共働き夫婦が多いにもかかわらず、家事の負担はなぜか女性に多くなりがちです。今回は、体調を崩すなど心身ともに疲れがピークに達した妻が、夫のひと言で改めて夫婦関係について考えることになった3人のリアルな体験談をお届けします。
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心が覚めた夫のひと言

ある日、38度を超える熱が出て、ふらふらの状態でなんとか家事を終わらせた私は、ようやく布団に倒れ込みました。そのとき、夫が放ったひと言は「ごはん、まだ?」。一瞬、聞き間違いかと思ったのですが、彼は真顔のまま。
私が「熱があるんだけど」と伝えても、「へぇ、大丈夫?」と口では言うものの、ソファでスマホをいじるだけで看病する気配はありません。水1つ持ってきてくれることもなく、その日も結局自分で薬を飲み、夕飯も作ることになりました。
体がつらいというよりも、「私のしんどさは、この人にとっては優先順位が低いんだな」と感じた瞬間、心がすっと冷めていくのを覚えました。思いやりのないやさしさは、時に無関心よりも心に刺さるものだと、この出来事を通して実感しました。
けれど、その夜、ふと考えました。日々の忙しさや慣れが、相手への気づかいを薄れさせてしまうこともあるのかもしれません。私自身も、夫が体調を崩したとき、どれだけ寄り添えていただろうかと振り返るきっかけになりました。
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夫婦でいる意味は、特別な出来事ではなく、日常の思いやりの積み重ねにあるのだと、心から思います。さりげない思いやりが、日々の心をどれほど心を支えてくれるかを痛感しました。
著者:福田沙紀/30代女性・会社員
イラスト/あさうえさい
疲れ切った私に夫が放ったひと言

ある日、子どもが高熱を出し、私は仕事を早退して病院に連れて行きました。子どもの診察を終えて帰宅した後は、看病に追われながら、洗濯や夕食の準備などもこなさなくてはならず、心身ともに疲れ切っていました。
そんな中、夫はテレビを見ながら、「俺の夕飯は?」とだけひと言。体調がすぐれない子どもが目の前にいるにもかかわらず、自分の食事の心配だけを口にしたその姿に、私は心のどこかがスッと冷えていくのを感じました。
もともと夫は、家事や育児に積極的なタイプではありませんでした。それでも何度も話し合いを重ね、わかり合おうと努力してきたつもりです。しかし、この出来事をきっかけに「もう何を言っても伝わらないのかもしれない」と感じるようになりました。
生活を共にしてはいるけれどそこにあるのは愛情というより、日々を回すための協力関係だけ。そんなふうに思えてしまったのです。夫婦は一緒に家庭を築いていく存在のはずです。けれど、思いやりや気づかいが欠けてしまえば、どんなに時間を共にしても気持ちは少しずつ離れていくのだと痛感しました。
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この出来事を通じて、結婚生活において大切なのは、言葉よりも行動、そして日々の積み重ねなのだと、改めて思い知らされました。何げないひと言が、心を大きく揺さぶることもある……。それを実感した日でもありました。
著者:清水咲/30代女性・パート
イラスト/きょこ








