「捨てるもの」と「今は残すもの」
孫娘と話して以来、義母はじゅうたんの話をしなくなりました。孫娘を迎えたい、でも、自分の物を否定されたくないという義母の思いはわかりました。
一方で、私は新しい生活を始めようとする娘の意見にも共感していました。悩んだ挙句、私は今後の円満な同居生活を考え、義母が納得して自分で「もういい」と言えるまでは、このじゅうたんの処分は見合わせようと判断しました。「このじゅうたんは、保管場所だけ変えましょうね」と私が言うと、義母は少しほっとした表情で、「そうね……。皆いらないらしいけど、私には運べない重さだし。あなたにお願いするわ」
私は家中の収納を探し、じゅうたんを含め義母の荷物を移動させていきました。今、義母の目の前で思い入れのあるモノたちを処分しなくてもいい、機会はまたあると考えたのです。納戸も、押し入れも、どこも義母の品物でいっぱいに。正直、暮らしにくさは増しましたが、ギリギリ収まりました。
「えー? この機会に捨ててしまえばいいのに」と言う娘に、「おばあちゃんにはおばあちゃんの歴史があるのよ」と伝えています。
まとめ
片付けとは、物を処分するだけではなく、暮らしを作っていく作業だと感じます。今回は3世代(将来的には4世代)同居に向けて、義母の気持ちをくみ取りつつ、娘の暮らしを整えるため、今、できることを考えました。処分を急がないことで、義母の気持ちは若干救われたようです。捨てるものは捨て、残すものは義母の取り出しやすい手近な収納に収めた結果、「意外と便利になったわ」と喜ばれている面もありました。それに、「瓢箪(ひょうたん)から駒」と言いますか、今回、収納場所を確保するためではありましたが、気になっていた私自身の持ち物も思いの他整理することができて、良い機会だったなと思っています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:森原あさみ/50代女性。平日はお勤め、週末は農業。夫、子ども、義父母と暮らしている。多忙でも趣味やスポーツの時間はなるべくキープ。育児、介護、町の行く末までいろいろ気になる。
イラスト/おみき
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年9月)








