3カ月後の結末
それからしばらくして、姉は義兄と離婚しました。そして、実家は義兄たちのものになった……かのように見えました。ところが3カ月後、元・義兄から「大変だ!」と慌てた様子で連絡があったのです。
話を聞くと、実家に届いた土地の賃貸料の請求書に驚いたとのこと。実は、姉がゆずったのは「建物だけ」で、土地の所有権は私に相続されていたのです。姉はその土地を管理会社を通じて貸し出し、義兄たちは正式な借主という扱いになっていました。つまり、住み続けるには賃料を払う必要があったのです。
義兄は契約内容をよく確認せずに署名していたようで、その事実を知らなかったのでした。支払いが難しいとのことで、最終的には退去することになり、実家は私たち姉妹のもとに戻りました。
両親の家を守って
その後、姉と私は改めて話し合い、両親の遺したお金で老朽化した実家をリノベーションすることにしました。
家の形は変わっても、両親の思い出が詰まった場所を大切に守っていきたい――そう心から思っています。
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家や土地といった「形のある遺産」は、人の心を映す鏡のようなものかもしれません。冷静に見極め、感情に流されずに対応できた姉の判断力には助けられたのではないでしょうか。一見、家を手放したように見えても、きちんと法的な手続きを踏んで守ることができたのは、両親が残してくれた「家族の絆」あってこそですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。








