不快な音、静かな車内

いつものように満員電車に揺られていた朝のことです。ふと耳元で不快な音が聞こえてきて、思わず周囲を見回しました。すると、すぐ後ろに立っていた男性のイヤホンから音漏れしているのがわかりました。
最初は「まあ仕方ないか」と我慢していたのですが、時間がたつにつれて音はどんどん大きくなり、周りの乗客も明らかに迷惑そうな顔をしていました。それでも、誰も声をかける人はいません。
しばらく悩んだ末、私は思い切って男性の肩を軽くたたき、「すみません、音が漏れてしまっているので、もう少し音量を下げていただけますか?」と伝えました。すると、男性は少し不機嫌そうに舌打ちし、「うるさいな」とひと言。思わず「うるさいのは、あなたの音漏れですよ」と返してしまいました。
その瞬間、周囲の乗客から小さな拍手が起こり、男性は顔を赤くして音量を下げてくれました。
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この出来事を通して、私は「言うべきことは我慢せずに伝えることの大切さ」を実感しました。行動したことで空気が変わり、同じ思いの人がいることにも気付いた朝でした。
著者:相馬さくら/30代女性








