崩れていく信頼
その日を境に、夫の態度はさらに冷たくなりました。夕食を用意しても「食べてきた」と言って部屋に閉じこもり、私が話しかけても上の空。眠っているときに、誰かの名前をつぶやくこともあり、心の中に疑問が積もっていきました。
真実を確かめたくても、スマートフォンを勝手に見るようなことはできません。けれど、夫の目の奥にある“やましさ”のような影を、私はたしかに感じていました。
三者面談を前にして
数日後、A子ちゃんの学校で三者面談があると知らされました。私も保護者として出席するつもりでしたが、A子ちゃんは顔をしかめて言いました。
「母親面して来ないで。恥ずかしいから」
ショックでした。けれど「本当にいいの?」と確認すると、「いいってば!」と突き放すような口調。私は「わかった。絶対に行かない」と、静かにうなずきました。
――この家での役割は、もう終わったのかもしれない。
その夜、最低限の荷物だけまとめて兄の家に身を寄せました。








