手紙の差出人は誰なのか?
翌日、私はC絵さんを呼び出し、事実を問いただしました。「あの手紙を入れたのは、あなたですか?」と尋ねると、C絵さんの顔から血の気が引き、そのまま泣き崩れました。
「……すみません。私です」
そう告げたC絵さんは、しばらく黙ったまま震える手を握りしめていました。やがて、観念したように小さく息を吐き、「……私、あなたのことが好きでした」と、かすれた声で告白しました。
「一緒に仕事をするうちに気持ちが大きくなってしまって……。奥さまやお子さんの話をするあなたを見るたび、自分の居場所なんてどこにもないんだとわかっていたのに、どうしても気持ちを抑えられませんでした」
その言葉の重さに息を飲んだ私。涙をこぼしながら、C絵さんは続けました。
「実は会食の帰りに、駅で奥さまとすれ違ったんです。奥さまが私の顔を見て、はっきりと警戒しているのがわかりました。それで、私はこのままじゃあなたは奥さまに縛られて、ずっと私のほうなんて向いてくれないって思ってしまって……だからあの写真を作りました。奥さまとあなたの仲を壊したかったんです。でも今は後悔しています。本当に申し訳ありません……」
解けた誤解とその後
本当は許せない気持ちが大きかったものの、C絵さんは自分の過ちに気付き、壊したものの大きさに恐れを感じている必死さが伝わってきて、私は静かに「君の気持ちに気付けずに申し訳ない。でも私はこれからも妻と子どもとの生活を守りたいと思っている」と伝えました。
私たち夫婦は改めて話し合い、A子の誕生日は仕切り直しにしました。娘も安心したように笑い、ようやく家に温かい空気が戻ったように感じました。
後日、C絵さんは自ら部署異動を願い出て、別のチームへ移りました。最後に深く頭を下げ、「本当に申し訳ありませんでした」と言い残して職場を去っていきました。
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家庭というのは、小さな不安や誤解が積み重なるだけで大きく揺らぐもの。忙しさに流されず、大切な人の気持ちに耳を傾けることこそが、家族を守るために最も必要なことなのかもしれませんね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※一部、AI生成画像を使用しています。








