先代の「分業制」の本来の意図
部長は慌てて弁解を始めました。
「うちの営業部は、先代のころから獲得担当と発展担当を分けて仕事をしてきまして……」
Aさんは淡々と言いました。
「もちろん存じています。ただ、営業部は少し分業にこだわり過ぎているように見えました。部署では状況に合わせて柔軟に動き、お互いの成果を尊重しながら協力しています。先代の意図は『適材適所』であって、誰かの功績だけを強調する仕組みではありません」
その言葉に、部長もBさんも言葉を失っていました。
最終的にAさんは、部長親子にも獲得業務の経験を積むよう指示。営業部の働き方を見直す方針が示されました。
その後しばらくして、Bさんは外回りの大変さに戸惑っている様子でした。部長も、仕事の進め方の違いに悩んでいるようで、次第に職場に来なくなる日が増えました。最終的に、親子そろって部署異動を経て退職していきました。
一方で私は、Aさんの方針のもとで営業としての裁量も増え、少しずつ自信を持って働けるようになりました。
まとめ
Aさんは必要な改善には迷いなく手を入れ、先代から続く良い部分は残すという考えを徹底しており、その姿勢に多くの社員が励まされていました。そんな姿を見るたびに、私は「もっと成長して、胸を張って認めてもらえる存在になりたい」と思うようになりました。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。








