
私は入社したばかりの新社会人です。学生時代は米国で過ごし、現地大学で国際経済学を学びました。その経験を生かしたいと思い、輸入雑貨を扱う日本企業へ入社しました。毎日覚えることばかりですが、充実した日々を送っています。ただ、1つだけ社内には伏せている事実があります。会社の経営者が実母である、ということです。
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経営者である母の会社へ、一般社員として入社
幼いころから、仕事と家庭を両立してきた母を尊敬していた私。いつか母の会社に入ることを目標にしてきました。ただ、入社にあたっては母とも相談し、社内では親子関係を公表しないことに。特別扱いを避け、他の社員と同じ立場で働きたいというのが私自身の希望でした。
総務部での研修が始まると、そこにはA子さんというベテラン社員がいました。新入社員に厳しいことで知られた存在らしく、私に対しても入社初日から戸惑うような言葉をかけられました。
「長く海外にいたあなたが、日本の会社に順応できるの?」
「アメリカの大学を出たからって、調子に乗らないでね」
注意や指導というよりも、感情的に聞こえることが多く、どう接して良いかわからないまま日々が過ぎていきました。
その後も、突然大量の業務を任されたり、担当外の仕事のフォローを急に頼まれたりと、戸惑うこともありました。ただ、他の先輩社員からは温かい言葉をかけてもらえることもあり、そのおかげで何とか前向きに頑張れていました。
日曜日に突然届いた「解雇メール」
入社して3カ月ほどたったころ、思いも寄らない出来事が起きました。
ある日曜日、母と自宅で夕食の準備を始めようとしていたとき、私のスマホに会社アドレス宛てのメールが届きました。差出人の表示は母の名前。しかし、母は目の前にいます。
「あなた、明日から会社に来なくていいから」
あまりにも不自然で、母に確認するともちろん身に覚えがありません。メールの送信元アドレスをよく見ると、フリーメールを使ったものでした。差出人の名前だけ母に設定しただけの、不自然なものだったのです。
会社用のメールアドレスを知る人物は限られています。状況から考えて、社内の誰かが送った可能性が高いと考えました。








