静かな決断と、会場を後にした理由
納得できなかった私は、「それでは今日は失礼します」と伝え、A子さんも小さくうなずきました。私たちは余計な波風を立てることなく、歓迎会の途中で会場を後にしました。
会社を出ようとしたとき、声をかけてくれたのがプロジェクトリーダーのB木さんでした。業界でも知られるベテランエンジニアで、過去にA子さんが影響を受けたゲームを手がけた人物でもあります。
B木さんは私の経歴を知っており、以前フリーランスとして関わったタイトルについて具体的に話をしてくれました。私はこれまでの経験と、「より高いレベルの環境で学びたい」という思いを正直に伝えました。すると、「それならぜひ一緒に仕事をしよう」と、新しいプロジェクトへの参加を打診してくれたのです。
しかし数日後、B木さんから申し訳なさそうに連絡がありました。正式なプロジェクト参加は難しい、という内容でした。理由は明確には語られませんでしたが、社内の判断によるものだと察しました。
それでもB木さんは、「君の技術は確かだ」と言い、A子さんも「ぜひ学ばせてほしい」と強く希望。私たちは与えられた業務を確実にこなしながら、限られた時間で技術を磨き続けました。
実力が試されたトラブル対応
そんな中、過去に開発されたタイトルで不具合が発生し、急きょ対応が必要になる事態が起きました。既存コードが複雑で修正が進まず、開発部全体が行き詰まっていたようです。
B木さんを通じて状況を知った私たちは、サポート役として関わることを申し出ました。これまで積み重ねてきた知識を生かし、A子さんと協力して修正作業を進めた結果、無事に問題は解消。関係者からも高い評価をいただきました。
今回の対応をきっかけに、社内での私たちへの見方は少しずつ変わっていきました。一方で、働き方や価値観の違いから、今後のキャリアについて考えるようにもなりました。
最終的に私はA子さん、そしてB木さんと話し合い、それぞれがより実力を発揮できる環境を求めて、新たな道を選ぶことにしました。学歴ではなく、成果と姿勢を正当に評価してくれる場所で、技術者として成長していくためです。
学歴は、これまでの一要素にすぎません。現場で問われるのは、学ぶ姿勢と積み重ねた経験、そして周囲と協力する力だと、今回の出来事を通じて改めて実感しました。
まとめ
偏見に直面することもありましたが、努力を続け、信頼できる人と出会えたことで、自分の進むべき道が見えたようですね。これからも実力を磨き、人とのつながりを大切にしながら、エンジニアとして歩み続けていってほしいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。








