「喜べよ!」夫のお土産押し付けに凍り付く家族
その日も夫は、高級ブランドの紙袋をひけらかしながら帰ってきました。そして、上機嫌でAたちに手渡していきます。Aが受け取ったのは何が入るのかわからないほどの小さなバッグ。一番下の子がまだ3歳ということもあり、外出時は荷物が多く使う場面なんてありません。子どもたちにはド派手な毛皮のコートを買ってきました。好みでもない服を前に子どもたちはがっかり。「今回は少しマシなものを買ってきたかも」と期待していたのかもしれません。
夫はAや子どもたちがプレゼントに対して微妙な反応をしたとしても、まったく気付かない鈍感タイプ。しかし、そのときばかりは違和感を持ったようです。ドヤ顔がみるみるうちに曇っていきます。そして怒りを爆発させました。
「こんなにもいいものを買ってきてやったのに、なぜ喜ばないのか!」「誰のおかげで生活ができていると思ってるんだ!」と声を荒げたのです。子どもたちは、久しぶりに会って早々に怒鳴る夫におびえています。Aはまずいことになったと思い、夫をなだめようとしました。しかし夫は聞く耳を持ちません。
思いも寄らぬ言葉が!威勢のいい夫はシュン…
Aは、怒鳴り散らかす夫をどう落ち着かせればいいのかわからず、困惑していました。それでもおびえた表情の子どもたちを助けるために、夫と子どもたちとの間に割り込みました。
その瞬間、場の空気を切り裂くように長女の声が響きます。「ママでしょ? 私たちが生活できてるのはママのおかげ」。その場にいた全員が固まりました。しかし、長女は続けました。「ママはごはんを作ってくれるし、お仕事も頑張ってるし」。ここで次女も「お菓子も買ってくれるもん!」と加勢。
あっけにとられている夫など気に留めることもなく、長女はさらに、「パパも帰ってきたらママのごはん食べるでしょ? じゃあパパもママのおかげで生活できてるってことだよね?」と純粋なまなざしを夫に向けていました。
夫は、子どもたちの真っすぐすぎる言葉に拍子抜けしてしまったようで、「そうか……」とただひと言、消え入りそうな声でつぶやきました。いつもの威勢のいい夫が視線を落とす様子を見て、思わずAは「みんな、あなたのことがきらいになったわけじゃないのよ」と肩に手を置きました。夫はパッと顔を上げ、驚いた顔でAを見ます。Aの穏やかな声は、張りつめていた空気をゆっくりと溶かしていきました。
まとめ
この出来事をきっかけに、夫は高価な贈り物を押し付けることをやめ、Aの意見を尊重し、家事にも協力するようになりました。子どもたちの純粋な言葉が夫の心に響き、家族にとって何が大切なのかを気付かせたのです。
Aは、夫が変わり、穏やかな関係になったことを心から喜びました。子どもというのは、大人が思っている以上にいろいろなことを見て、感じ取り、時には純粋な言葉で大人の凝り固まった考えを揺さぶる大きな力を持っているのだなと改めて考えさせられました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:小山リオ/30代女性。娘と夫と3人で暮らす。夢のマイホームを持つため、節約が趣味。娘が寝た後、夫とお酒を飲みながら映画を見る時間が最近の癒やし。
マンガ/山口がたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年12月)








