
私は、前社長に大変お世話になっていたこともあり、今勤めている会社に強い恩義を感じていました。その一方で、実はかなり前から「いつかは起業したい」という思いも抱くようになっていたのです。そんな中、とある同僚が上司として異動してきたことをきっかけに、職場の空気は大きく変わりました。以前は居心地のよかった環境が、少しずつ息苦しいものに感じられるようになっていったのです。
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時代錯誤な価値観を押しつける上司
新しく上司として赴任してきたB山部長は、いわゆる男尊女卑的な考え方が色濃く残る人物でした。発言の端々から偏った価値観がにじみ出ており、職場全体の雰囲気も一気に重くなりました。私自身、次第に働きづらさを感じるようになっていました。
そんな折、後輩のA子さんが次の昇格試験を受けるべきか悩んでいる様子に気付きました。彼女は誰よりも現場を回り、技術力も信頼も十分にある努力家です。それでも自信を持てずにいる姿を見て、私は思わずこう声をかけました。
「受けてみたら? A子さんならきっと大丈夫だよ」
昇格への意欲を打ち砕いたひと言
意を決したA子さんは、その意思をB山部長に伝えに行きました。しかし、返ってきたのは想像以上に冷たい言葉でした。
「昇進? 君は女性だろう。感情に左右されやすい人間は、人の上に立つ役職には向かない」
A子さんは言葉を失い、ただ立ち尽くすしかありませんでした。B山部長はさらに、「男性中心の現場ではなめられる」「古い取引先との付き合いも難しい」といった理由を並べ立て、昇格試験を受けること自体を否定したのです。
正論のように装ったその言葉に、A子さんの目から光が消えていくのがわかりました。その様子を聞いた私は、強い違和感と嫌な予感を覚えずにはいられませんでした。








