聞こえに異常を感じて受診

38歳の冬、突然片耳の聞こえがおかしくなりました。仕事も育児も全力で走っていた私を襲った病気とは……。
ある日、冬の朝のことです。急に耳の聞こえがおかしくなりました。テレビの音は水の中で響いているようにぼやけ、自分の声も変に反響して聞こえたのです。
私は子どものころから耳が弱く、中耳炎によくかかっていたので「またその類かな」と思いました。しかしネットで調べると、「突発性難聴かもしれない」「早く治療しないと聴力が戻らない可能性がある」という記事を目にして不安になり、土曜日でしたが慌てて開いている耳鼻科に駆け込みました。
診断の結果、左耳の低音だけが聞き取れていないことがわかり、すぐに投薬治療が始まりました。ステロイド薬を毎日服用しましたが、1週間たっても改善せず、「もう一生このままなのか」と気持ちが沈んでいきました。
その後、ステロイドの点滴や、体内のリンパ液の循環を良くする薬(イソバイドシロップ)も試しましたが、なかなか回復の兆しが見えず、不安と諦めが入り混じる日々が続きました。
そんなとき、耳の中で「コポコポ」と泡が弾けるような音がして、それが何度か繰り返された後、少しずつ左耳の聴力が戻ってきたのです。発症からおよそ1カ月後のことでした。本当にほっとしましたが、その後も体調が悪いときには耳が塞がるような感覚が出ることがあります。さらに診断で、突発性難聴ではなくメニエール病(内耳にリンパ液が過剰にたまることで起こる病気)とわかりました。
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あの体験を通して、私は「頑張りすぎない」ことの大切さを学びました。仕事も育児も少し余裕を持ちながら続けることが、心身を守るために必要なのだと思います。耳の違和感は小さなサインでも見逃さず、これからは自分をいたわりながら生きていきたいです。
監修/高島雅之先生(たかしま耳鼻咽喉科院長)
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2007年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。「宇都宮スリープセンター」を併設し睡眠医療にも携わる。テレビやラジオなどメディアでも、いろいろなジャンルにおいて医療情報を発信。著書に『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』(クロスメディア・パブリッシング)があり、Amazonのカテゴリー7つで1位を獲得。
著者:鴨下なな/50代女性・会社員
イラスト/エェコ
まとめ
3人の体験談に共通していたのは、「自分は健康だ」「ただの疲れだろう」という思い込みが、発見を遅らせる要因になり得たという点です。 大きな病気ほど、初期段階では無症状だったり、ありふれた不調に似ていたりするものです。忙しい毎日の中で自分のことを後回しにしがちですが、定期的な健診や、小さな違和感を見逃さずに受診することは、未来の自分と家族を守る最も確実な手段です。「おかしいな」と思ったら、迷わずプロの力を借りる勇気を持ちましょう。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています








