入院中に起きた口座トラブル
手術は無事に成功し、経過を見ながら退院を待つことになりました。退院を数日後に控えたある日、娘が持ってきた郵便物の中に、銀行からの通知がありました。10年以上動きのない私名義の口座があり、このままでは休眠預金扱いになるという内容です。慌てた私は、見舞いに来た息子に、少額でも振り込みをしてほしいと頼みました。
退院後、結婚祝いの準備も兼ねてその口座から出金しようと銀行に立ち寄ると、担当者から「こちらはすでに休眠預金として処理されています」と告げられました。
「息子が振り込んだはずなのですが……」と調べてもらっても、入金記録は確認できず。私は不安になり、このことを娘に相談しました。
後日、わが家に息子夫婦と娘が集まり、なぜかBさんも同席していました。そこで娘がAさんに、ある映像を見せたのです。
それは、私の寝室にあった貯金箱から現金を持ち出すAさんの姿が映った録画でした。娘は、以前から不審に感じる点があり、防犯目的で録画していたと説明しました。
事実関係の整理と逆転の告白
「お兄ちゃん、銀行振込、Aさんにお願いしたよね?」という娘の問いに、息子は黙ってうなずきます。
「でも、そのお金は振り込まれていない。じゃあ、どこへ行ったの?」
追及され、Aさんは言葉に詰まり、涙ながらに否定を繰り返しました。すると、Bさんが立ち上がり、はっきりと口を開いたのです。
「私じゃない。時計の件も、これまでのお金の件も、原因は全部あんたでしょ」
実はBさんがあの日家に来たのは、Aさんとの金銭トラブルを解決するためだったと判明しました。Aさんは動画配信にのめり込み、配信者への投げ銭に多額を費やしていたそうです。あの日、彼女がうたた寝をしていたときに見ていたスマホ画面も、それだったのでしょう。
息子の決断とその後
事実を知った息子は、しばらく沈黙した後、「これ以上、夫婦を続けることはできない」とはっきり伝えました。
Aさんは謝罪を繰り返しましたが、息子の意思は変わりませんでした。
話し合いの末、離婚は成立。腕時計は中古品店で発見され、休眠扱いされた預金も手続きを経て戻ってきました。
いろいろありましたが、今は体調も回復し、心配ごとのない穏やかな日々を送っています。
--------------
結婚後に見えてくる一面もあるものですが、早い段階で事実が明らかになったことは、不幸中の幸いだったのかもしれません。失われかけた大切な品や預金が戻り、家族が前を向いて再スタートできたことが何よりですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。








