
私は29歳の会社員。日本を代表するPCメーカーでエンジニアとして働いています。昔からコンピュータが好きで、任される仕事にもやりがいを感じ、毎日充実した日々を送っていました。しかし、その環境が一変する出来事が起きたのです。
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本社異動で待っていた、最悪の再会
地方支店から東京本社への異動が決まり、着任初日、私は社長室へあいさつに向かいました。
「今後ともよろしくお願いいたします」
そう伝えると、社長は「何でも相談してほしい」と穏やかに迎えてくれました。安心して社長室を出た、その直後のことです。廊下で声をかけてきたのは、中学時代の同級生・A山でした。官僚の父を持つ彼は、当時から家柄や学歴を誇示するタイプで、正直あまり良い印象はありません。
私の顔を見るなり、A山は信じられない言葉を投げつけてきました。
「お前、中学の同級生だよな? たしか高卒だったはず。なんでここにいるんだ? ここはエリートの会社だぞ」
10年以上たっても変わらない態度に、私は内心あきれつつも、その場では言い返さず受け流すことにしました。するとちょうどそのタイミングで、社長が廊下に姿を見せ、周囲には数人の社員も集まってきました。その瞬間、A山の態度は一変。
「社長! この人は高卒なので、学歴的に本社の人材要件には不適格です。確認したほうがよろしいかと。念のため私が対応しますので」
まるで私を排除するのが当然だと言わんばかりの口ぶりでした。
あえて身を引いた私のひと言
場の空気が凍りつく中、私はあえて笑顔で一歩下がり、「それでは、二度とこちらには伺いません」とだけ伝えました。すると社長は驚いた表情で、すぐにA山の言葉を制止します。
「A山くん、何を言っているんだ。彼女は、私が直接お願いして本社に来てもらったエンジニアだよ」
社長はそう言うと、私のこれまでの経歴を説明し始めました。高校卒業後、私は海外のスタートアップ企業でAI関連の研究・開発に携わり、休日には国際的な技術コンペにも参加してきました。オープンソースの技術公開や共同研究の成果が評価され、現地企業からスカウトを受け、最年少クラスのエンジニアとして実績を積んできたのです。
最終学歴は高卒ですが、その後帰国し、地元支店での勤務を経て、今回の本社異動につながりました。
「社内報でも紹介されていたし、朝礼でも触れた内容だ。人の話を聞かないのも問題だが、学歴だけで人を判断し、勝手に排除しようとするのは論外だ」
A山は、完全に言葉を失っていました。








