行き過ぎたしつけ

夫をはじめ、義父母、義姉、そして小学生のおいっ子が集まると、なぜか毎回のように昔話が始まります。話題は、義父母が子育てしていたころの「しつけ」についてなのですが……。
義実家に集まると、決まって義父母は昔、自分たちがおこなっていた「しつけ」の話を、笑い話のようにおいっ子や私の子どもたちに語り始めます。
例えば、「お父さんは昔、ちょっと過激なしつけをしてたんだぞ」「そうそう、悪いことをしたら、手足を縛るまねをしてみたり、水を張った洗面器に顔を近づけさせたり……」「竹刀を持って、冗談半分で追いかけたこともあったなぁ」など……。
今では虐待と言われてもおかしくないような内容ですが、大人たちは当時を思い出して笑い合い、子どもたちは「えー! 本当に?」と目を丸くします。
私はその光景を見ながら、心の中で複雑な思いがよぎります。たとえ時代背景が違ったとしても、今では到底受け入れられないやり方です。和やかな空気の中で、深刻な話を笑い飛ばす親族の感覚に、いつも私だけが取り残されたような感覚になってしまいます。
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「しつけ」と「やり過ぎ」の境目は、時代によってこんなにも違うのだと、毎回考えさせられてしまいます。何より、それを「武勇伝」のように語る義実家の価値観に、どう向き合えばいいのか悩む日々です。
※本エピソードには、現代の基準では不適切とされる「しつけ(体罰)」に関する描写が含まれます。当時の体験談として掲載しておりますが、決してこれらの行為を推奨・肯定するものではありません。
著者:鹿島愛子/30代女性・会社員








