
若く見せたい、いつまでも若くありたいというのは多くの中高年女性が抱く願い。ただ、さじ加減を誤ると、「老け見え」してしまう恐れも。渾身の自分磨きが、なぜ悲劇を招いたのか? 3人の女性が経験した若作りの失敗談を紹介します。
★関連記事:「一瞬、下着かと…」ママ友の若作りファッションに絶句。おしゃれのつもりが空回り?
美容室ネイルにエステ!暴走する若作り

私は40代後半、アラフィフの専業主婦。私が娘と同じ高校生のころ、あるスポーツ選手のとりこに。その選手がテレビに出ると知れば、テレビの前を陣取って応援したり、何度も録画を見返したり、ついには部屋に写真を貼ったり……。それはもう家族にあきれられるぐらい夢中になりました。私の青春は「彼そのもの」と言っても過言ではありません。
彼はその後順調にプロのスポーツ選手になり、私もより一層彼にハマっていきました。しかし、結婚、出産、子育てを機に自然とその熱も収まっていき、いつの間にか熱心な推し活からは離れていっていました。
そんなある日、夫の会社で社員家族も参加のパーティーがあり、なんと私がずっと憧れていたスポーツ選手がゲストでいらっしゃるというのです。すでに現役を引退されてはいましたが、ずっと憧れていたあの人に会えるなんて……。
私はパーティーのことを知らされたその日から、1カ月間自分磨きと称して若作りを始めました。新しいドレスを新調して、美容室、ネイルサロンに行き、「こんな機会なんてもうないんだから、貯金を切り崩してでもキレイになるわ!」と、ついに痩身エステにも通うことに。気が付けばかけた総額は50万円ほどになっていました。
推しと対面!しかしまさかの発言で地獄へ
いよいよパーティー当日。そこには憧れだった元スポーツ選手の昔と少しも変わらないカッコいい姿と、隣にはキレイな奥さまらしき人も。「わ~! どうしよう! 絶対にあの人だ!」私は緊張と恥ずかしさでその場から動けなくなりました。すると娘が「お母さん、人が少ない今がチャンスだよ!」と言い、私は夫と娘に手を引かれて元スポーツ選手のもとへ。
夫が「Aさんですよね? 初めまして。彼女(私)、A選手の大ファンで、今日は会えるのを楽しみにして来たんですよ」と紹介してくれました。すると彼はにっこりと微笑んでこう言ったのです。
「こんにちは。ありがとうございます。いや~、キレイなお母さまですね。奥さまかと思いました」
そうです。私はなんと、夫の母親に間違われたのです。たしかに私は夫より8つ年上ですが、お母さんって……。50万円かけたのに……。私の心は一気に地獄に突き落とされて放心状態。夫が「A選手のブラックジョークだったな。紹介したときに妻と言っておけばよかったな」とフォローしてくれましたが、私は涙をこらえるのに必死でした。
◇◇◇◇◇
家に着くと夫は「このパーティーのお陰でお母さんめちゃくちゃキレイになったよな!」と褒めてくれました。娘も「うん、お母さんすっごくキレイになった。前のお母さん、枯れてたもん」と。たしかに私は長年専業主婦で趣味もなく、女としての魅力などまったくありませんでした。夫の母親に間違われたけれど、お世辞でも「キレイ」という言葉を言ってもらえたのは何年ぶりでしょう。50万円も無駄ではなかった! と思うことにしました。
著者:長野真紀子/40代女性・結婚を機に長い間専業主婦に。最近は娘も成長して手がかからなくなったので、美容に力を入れている。特技は料理と手芸。
イラスト:☆まかりな☆かな








